2006年3月31日

2006年3月

The Hockey News 最新号 06/3/31
やっと勝った 06/3/30
プラント珍プレー 06/3/30
アワード授賞式 06/3/28
Thank you for the great season 06/3/27
久々のネットラジオ 06/3/23
OTゴールの瞬間 06/3/22
オーバータイム・ウィナー 06/3/22
冬の湿原号 06/3/20
釧路11日目 06/3/19
ノロネンその後 06/3/16
ファイナルのカード決定 06/3/15
ボストン戦6連勝 06/3/14
釧路のかたすみにて 06/3/13
勝率新記録 06/3/8
真駒内の3日間 06/3/6
セカンドベストOTゴール 06/3/6
五輪明け 06/3/2


The Hockey News 最新号 06/3/31

 「The Hockey News」4月4日号は表紙がミラー、そして、「サプライジング・スーパー・セイバーズ」の見出し。うーむ、これは買いに行かねば。
 しかし、世間がこういう特集を組んだりすると連敗が始まるので、困ったものだ。現地時間の30日、セイバーズは苦手のデビルズに負けてしまって、やっぱり勝てないのかもう、てな感じになっている。ブリエアが2試合サスペンドになってしまったのだが、これが、ボストン戦でリーチにスラッシングだかトリッピングだかをされて、倒れたときにスティックを振り上げてしまい、それがリーチの頭に当たったからサスペンドというひどいものらしい。ラフプレーで選手を葬ってるようなのが全然サスペンドにならないのによう。
 セイバーズのプレーオフのチケット、来週の月曜ではなく、再来週の月曜、4月10日から売り出されるそうです。詳細はこちら。まあ、私は行けませんけどね。今のところ、ホーム・スタートなのか、アウェー・スタートなのかもわからないのだが。万が一、ファイナルに出たら、アリーナに入れなくても、バッファローでテレビを見ていたいなあ、と思ったりするけど、いつになることやら。


やっと勝った 06/3/30

 セイバーズはミラーが親指骨折して、ほかにもケガ人出ていて最悪だった11月でさえも4連敗どまりだったというのに、この期に及んで6連敗。もう今季は勝てないのじゃないかと思ったが、現地時間3月29日のボストン戦でなんとか勝った。これでボストンには今季7勝1敗。相手も必死で、突き放しては追いつかれるの繰り返し。最後になんとか突き放してかろうじて勝てた。来週の月曜にはプレーオフのチケットを売り出すらしいが、先が思いやられる。
 この試合ではケガで休んでいたコノリーが復帰。早速ファースト・スターに選ばれる活躍ぶり。だが、かわりにテッポがケガで途中退場。ひざを痛めて2週間は無理らしい。Dのケガはかわりがいないので痛い。
 コノリーといえば、開幕前までは「デレク・プラントのウィーク・ヴァージョン」とか、「デレク・プラント・マイナス・ビッグゴール」とか、両方に対して失礼な言い方がファンの間でされていた。というのも、セイバーズのファンはコノリーを見るとプラントを思い出すのだそうで、どちらも小柄なセンターなのだが、アマチュア時代にすばらしい成績をおさめて、過剰に期待されてNHLに入ってきたということがあったらしい。特にコノリーはドラフト全体5位でアイルズに入ったものの、活躍できず、セイバーズにトレードされたあとも脳震盪で1年棒に振ったりしていた。今季はルール変更が有利に働き、ケガをする前は大活躍。ようやくファンの信頼も得てきたところ。プラントも、今のNHLで若いときからやり直せるなら成功すると言うファンもいる。


プラント珍プレー 06/3/30

 アワード授賞式で、ベスト・メンバー発表のとき、1人だけ先に出てきてしまったプラントだが、その後、今度はアシスト・リーダーの授賞のときに、名前を呼ばれて壇上に上がったものの、そこで待っていないで、壇の端まで盾を受け取りに行ってしまったという珍プレーがあった。アカデミー賞の授賞式とか見ると、プレゼンターが壇上にいて、受賞者がそこへ取りに行くから、それで受け取りに行っちゃったんだと思う。NHLのアワード授賞式でも、プレゼンターが壇上で受賞者を発表し、受賞者が壇上へ取りに行く。アカデミー賞もNHLのアワードも、事前にノミネートがあって、そこから選ばれるから、ノミネートされた人はドキドキしながら待っているわけである。
 さて、今季、プラントの最大の珍プレーと言えば、釧路でのプレーオフ・セミファイナル第3戦、2ピリ開始直前に起こったあるハプニングである。ゴーリー差し置いて、いつも真っ先に氷上に出てくるプラントは、一目散にゴールに向かい、バーをスティックでたたくという儀式をいつもしている。で、このときは2ピリなので、自軍ベンチの反対側のゴールへ行くべきなのだが、何を血迷ったか、プラントは自軍ベンチ側のゴールへ行き、そこでバーをスティックでこつん。ところが、そのゴールのすぐそばに、レフが1人いて、どうやらスティックがレフの顔にあたったらしく(詳しくは見てなかった)、レフが顔を抱えてしゃがみこんでしまった(写真)。その後、レフは治療のために本部席に入ったが、プラントは本部席の入口から心配そうに中をのぞきこんでいた。しばらくすると、そのレフも出てきて、試合は無事に開始されました。
 このほか、1月の苫小牧での王子戦で、ゴールした直後、喜びもしないでレフにクレーム、というシーンもあった。ほかの選手が万歳してたので、てっきりその選手がゴールしたのかと思ってしまったよ。


アワード授賞式 06/3/28

 品川プリンスホテルで行なわれたアジアリーグのアワード授賞式に行ってきた。これはファンも事前に申し込んで会費5千円を払えば参加できる。映画関係ではこの手の催し物は私はマスコミで入るので、なんだかここでもマスコミ気分が抜けず、入口でお金を払うのを忘れていたり、中に入っても、マスコミの席にいる方が自分には合っているような気がしたり、と、ちょっと変な気分であった。それに、前日にクレインズが敗れてガックリ来てたので、コクドの表彰なんか見たくないみたいな気持ちもあった。
 セレモニーは語りべこと加藤じろう氏の司会で始まり、まず冨田チェアマンがあいさつ。ここで、トリノ五輪の決勝戦フィンランド対スウェーデンの話が出てきたので、フィンランドを応援していた私は二重に悲しみがよみがえってしまった。でも、チェアマンが、「オリンピックではフィンランドの方が力は上だった。だが、サイズの大きさとベテランの味でスウェーデンが勝った」と言ったとき、フィンランドがクレインズ、スウェーデンがコクドだったことに気づき、ホッケー・ファンは銀メダルに終わったフィンランドとクレインズが真のチャンピオンだと思っているに違いないと感じた。フィンランドは決勝で初めて負けて金メダルを逃したが、私が唯一見ることができた決勝戦のフィンランドは確かにファイナルのクレインズにそっくりだった(3月はクレインズの追っかけで忙しく、トリノのことは忘れていたのだ)。噂に聞いていたフィンランドのよさは決勝戦にはなく、むしろ、疲れから来るミスのようなものが目立った。スウェーデンの選手は明らかにフィンランドの選手より大きかった。負けたとき、がっくりと上半身を折り曲げたキャプテン、テッポ・ヌミネンは、クレインズのキャプテン、伊藤賢吾に重なる。インタビューで涙をこらえながら答えていたというテッポと、インタビューで泣いていたという賢吾。1つだけ違うのは、賢吾はテッポより10歳も若いということ。だから、テッポのような悲壮感は、賢吾とクレインズにはないはず。
 その後、受賞者が次々と発表されたが、複数の受賞者を出し、ホームタウン賞にも輝いたハルラは例の東伏見での遺恨のためか、選手は誰も来なかった(コクドの表彰を一番見たくなかったのはハルラだろう)。トリノ五輪では個人賞はフィンランドが総なめだったが、ここでも個人賞はクレインズが多かった。MVPがコクドの菊地というのはあまり納得が行かないし、菊地自身もとまどっていたが、今季は絶対的な決め手のある選手がいなかったのは事実。クレインズが優勝してればデレク・プラントだったろうし、全日本選手権を含めれば、優勝しなくてもプラントだと思うのだが。ただ、菊地がMVPになったのでベスト・ゴーリーは二瓶次郎になった(2人で分けたってことですな)。プラントはポイント、アシストのリーダーに加えて、プレーメイキング・フォワードにも選ばれた。クレインズではほかには伊藤賢吾がオフェンシヴ・ディフェンス、西脇雅仁が新人賞。他の受賞者についてはアジアリーグ公式サイトへ。


Thank you for the great season 06/3/27

 25日と26日は午前中にセイバーズが負け、午後にはクレインズが負けるという最悪の2日間。しかも、4試合とも惜しい負けだ。セイバーズはこれで5連敗で、先日のカロライナ戦で1点差まで詰め寄ったから明日につながる負けかと思ったら、ちっともつながらない。25日のオタワ戦はバックアップのエメリーを攻略できないし(26日のフィリー戦ではエメリー炎上のようだから、スケーターの出来にもよるんだろうが)、26日のボストン戦は3ピリ中盤で同点にまで追いつきながら敗れた。まあ、ボストンも、同一シーズンに同一カード7連敗はしたくないから必死だったのだろうが。
 そして、夕方からのクレインズ対コクドのファイナルは、結局、コクドが2連勝して優勝を決めた。25日は1点差にまで迫りながら敗れ(カロライナ戦みたいだな)、26日は3ピリ中盤に同点に追いついたが、敗れた(午前中のボストン戦みたいだ)。
 今季、私はクレインズとセイバーズが妙に重なってしかたなかった。どちらもスキルとスピードのある若い選手が多く、フィジカル面が弱いと言われている。セイバーズはサイズの小さい選手が多いのだが、クレインズはコクドや王子に比べてサイズが少し小さいような気がするし(確かめてないが)、デレク・プラントのような欧米人にしては小柄なゲームメイカーを外国人枠で取ったあたりにクレインズの特徴があるような気がするのだ(普通は体のデカいスナイパーを取るだろう)。
 それに加えて、クレインズのジャージはセイバーズのジャージに似てるのである。色が黒、白、赤、水色なのだが、水色が銀ならセイバーズと同じチームカラーになる。でもって、セイバーズを出て以来、26番をつけてなかった(と思う)プラントがクレインズで26番をつけているのである。
 それにしても、プラントは東伏見が嫌いなんじゃないかと、去年の秋に思ったのを思い出した。東伏見だと必ずペナ箱入りするし。26日も、パックを投げる反則で入ったが、このところ、プラントはアイスタイムが非常に多く、かなり疲れているのではないかと思った。その上、全日本選手権以来、コクドのパーピックにしつこくストーカーされてるし、相当イライラしてたんだろう。ベンチに戻ろうとすると、後ろからちょっかいを出したり、あのデカイ体をぴったり後ろにつけたりするんだから。NHLだったら、プラントみたいな選手を守るために乱闘係を出すところなんだが。
 クレインズの選手はファイナルに入って、かなり疲れが出てたかな、と思う。コクドの方がスタミナがあったという感じがする。このファイナル、鍵になる選手はコクドが菊地、クレインズはプラントだと思ったが、終わってみれば、1人の選手が鍵になるようなシリーズではなかった。レギュラー・シーズンではクレインズはコクドに圧倒的に強かったけれど、コクドはパーピックと内山をケガで欠いていたということがあった。負けていても菊地がすごいと思ったのは、壁のようにがんばって見えたからだ。主力が戻ったコクドは菊地が1人で守っているようには見えなかった(でも、守りのポジショニングがすごくいいように思えた)。
 プラントは開幕当初はフェイス・オフはことごとく取るし、パックを奪うのもうまかったし、冬の北海道では股間パスや正面突破を見せてくれたが、いつのまにか、フェイス・オフが取れなくなっている。どこか痛めているのだろうかと、しばらく前から気になっている。何にしても、デレク・プラントを追いかけて、ここまで来るとは思いもしなかった。最初は、元セイバーズが日本に来て、ちゃんとやれているのかなと、それが心配で見に来たのだったのだが。3月の2つのOTゴールは一生、忘れない。クレインズの他の選手たちのすばらしいプレーも。Thank you for the great season.

追記 3月21日のファイナル第3戦のハイライトとインタビューがアジアリーグ公式サイトで見られます。OTゴールもばっちり。


久々のネットラジオ 06/3/23

 久しぶりにネットラジオでセイバーズの試合の実況を聞く。現地時間3月22日、バッファローでのカロライナ戦。1ピリは0対0だったが、2ピリで4点も取られてしまい、もう聞くのやめようかと思ったが、惰性で流したままネットサーフィンをしていたら……
 ルドマン、ゴール(これで2試合連続完封負けはまぬがれたな)。
 ヴァネク、ゴール(セイバーズの26番は今日は調子がいいらしい)。
 二軍から上がったばかりのノヴォトニー、ゴール!!!(ひょ、ひょっとして、同点にできるかも)。
 終了間近にアフィノゲノフ、惜しいシュート。
 結局、4対3で負けたのだが、満員の観客はすごい声援。セイバーズのシュートはゴールポストに当たったのが多かったので、それが入ってれば勝ちだったかも。まあ、2ピリだけで4失点は多すぎた。セイバーズは18日のオタワ戦からどうもおかしくて、20日のアトランタ戦はビロンが5失点で完封負け。で、カロライナに負けて11月以来の3連敗。それでも、3ピリのがんばりで、明日につながる負けになったということだろうか。この試合ではドゥルーリーのラインにブリエアがウィンガーで入っていたそうだ。コノリーとヘヒトのケガが痛い。


OTゴールの瞬間 06/3/22

 せめてネットの北海道新聞でも見ようと、アクセスしてみたら、昨日のプラントのOTゴールの記事が写真入りで出ていた。で、写真を見てびっくり。股間にスティックを突っ込まれて、それで片足が上がり、倒されながらのゴールだったのだ! うう、帰りの飛行機の中で股間キーックしてやればよかった、こいつ。試合終了後、プラントがレフにクレームに行ったわけだ。コクド戦でクレームが多いのは、ケガを招くような乱暴なプレーにはきちんと対処しろと言っていたのだろう(抗議してアンスポ10分では割りが合わないから、時間外に抗議するように)。

 土曜日に東伏見で行なわれる第4戦の前売りチケットを買ってきた。当日と同じ値段で(高い!)、すべて自由席なんだが。昨日の釧路最終戦では朝の8時から並んだ人がいたらしいけど、今度はどのくらい前から並ぶのだろか。東伏見はハルラ戦でゴールネットに穴があいていたりと問題だらけだったが……。

 北海道の、それも道東で2週間もすごしてしまったので、東京に順応できない! 人は多いし、空気は悪いし。まだ受け取っていないノベライズを書店で見てきた(釧路の駅付近の書店ではついに見られなかった)。2月から3月は長野カップのあと、このノベライズの仕事、それから札幌へ行って、帰ってから校正、それをさっさとすませて釧路へ、というハードスケジュールだった。土曜日までにはなんとか順応したい。NHLも、セイバーズの結果以外は見てないので、今、どこがどうなってるのかもわからない。明日は久しぶりにリック・ジャネレットの実況が聞けるかな。


オーバータイム・ウィナー 06/3/22

 26番がまたやってくれた! まるで全日本選手権準決勝の再現のように、クレインズ対コクドのファイナル第3戦で、デレク・プラントがOTゴール。今度はゴール前がごちゃごちゃしてて、誰がゴールしたのかよくわからなかったが、電光掲示板にプラントの名前が出ると、場内がどよめいた。2対2の緊迫した状況からOTに突入した札幌の準決勝とは違い、この試合ではクレインズが2ピリまでに4対1とリードしながら、3ピリで同点に追いつかれてのOTという、セミファイナル第1戦に似た情けない展開ではあったけれど、終わったみれば、まるで神様がプラントを主役にするために仕組んだかのよう。プラントは2ピリにもゴールしていて、ヒーロー・インタビューは当然、プラント。セミファイナルとファイナルの6試合で2回もヒーロー・インタビューが見られた私は幸せ者です。万難を排して来たかいがあったというもの。
 しかし、3ピリで同点になったあとは、心の中でずっと「プラント、入れろ!」と叫び続けていた。特に、OTに入ってからはプラントしかいないと思っていた。その一方で、第2OTまで行ったら東京に帰れない、とか、帰れなくてもいいからクレインズ勝ってくれ、とか、さまざまな思いが交錯。プラントがOT8分すぎくらいに決めてくれたのでよかったが、そのあと、出待ちしてたら空港行きのバスに乗り遅れそうになった(駅のロッカーに荷物を預けていたので、駅まで戻らねばならなかったのだ)。でも、プラントはヒーロー・インタビューからベンチ裏の通路でのテレビ取材、そしてスティックなどの荷物を持って外に出て来るまでずっと、とってもいい笑顔をしていた。アリーナでも子供たちの前でおどけてみせたり、ガッツポーズしてみせたりして、この人は子供の前だと殻が破れて表情豊かになるんだなあと。こんなにいい表情のプラントは見たことがなかった。
 ヒーロー・インタビューでは、インタビュアーの「NHLではすでにスタンレー・カップを取っていますが」というのを、通訳がわざわざ「ダラスで」と付け加えて訳したので、セイバーズ・ファンとしては胸が痛むのだが、プラントをトレードしなかったら99年はセイバーズが優勝とますます思うようになった(そうなれば、ハシェックがあんなふうにして出て行くこともなかったのだ)。セイバーズのファンはいまだにプラントを97年プレーオフのゲーム7ウィナーと呼んでいるけど、3月に2回も起こったクレインズでのOTゴールはこの再現というか、やっぱりこの人はこういうときに強いのだと思う。それに、プラントはダラスでは26番じゃなかったしね。26番で、頼むよ。
 というわけで、なんとか間に合った飛行機には、コクドの選手も乗っていたのであった。
 しかし、釧路の人たちはテレビのローカル・ニュースでこの試合の模様やインタビューを見られるのだね。その上、朝刊には写真や記事も出るのだろう。うらやましい限り。それでも、セミファイナルからずっと釧路にいたおかげで前売り指定席を買うことができて、ファイナルは楽して見られた。実際、21日の試合は釧路での最終戦ということもあって、立ち見席まで大混雑だった。ファイナル第4戦は25日に東伏見で。旅は終わったが、ファイナルはまだ終わっていない。


冬の湿原号 06/3/20

 今日は一日観光客として、釧網線のSL冬の湿原号に乗った。釧路から標茶まで往復しただけで、帰りはほとんど寝てたが、のんびりとした汽車の旅であった。釧路湿原のそばを通るのだけど、湿原はもう何度も見てるので、途中下車もせず。標茶で白鳥を見たし、車窓から鶴も見えた。でも、蒸気機関車って、沿線住民が迷惑かもだと思った。たった3日間の運行ではあるけれども。
 友人が釧路に移り住んでから、ほぼ毎年のように釧路に来ているが、駅の周辺がどんどんさびれていく。初めて来たときはフィッシャーマンズ・ワーフができたばかりで、恐竜のマークをあしらったグッズをたくさん売っていた(そのとき買った灰皿を今も持っている)。しかし、次に訪れたときにはもうグッズはなく、以後、どんどんとさびれていった。NHKのローカル・ニュースでクレインズの試合の様子が放送されたり、北海道新聞にプラントのゴールの写真が出てたりすると、釧路に住んでる人はいいな、と思うけど、その一方で、駅周辺のさびれぶりには愕然とするのであった。


釧路11日目 06/3/19

 釧路へ来てから今日で11日目。セミファイナルが終わったあと、釧路地方の友人宅で5日間静養させてもらい、土曜日からファイナルが始まったのでまたホテル暮らし。いい年して、我ながらよくやると思うが、年をとればとるほどできなくなる。実際、セミファイナルで釧路から苫小牧へ行き、また釧路に戻るなんてことになっていたら、今頃倒れてたかもだ。
 友人宅では電話回線を借りてダイヤルアップでネットしてたが、ホテルではネットできない、と思っていたら、今日、なにげに入ったこのホテル、ブロードバンドが無料で使い放題なのだ。最初からここにすればよかった。
 さて、ファイナルだが、土曜の第1戦はクレインズがもうメタメタで、チームプレイがまるでできていなかった。釧路で3連勝して優勝というのを誰もが期待していたが、これではこっちが逆にスイープされてしまうと思ったほど。とにかく第1戦、コクドが勝って、釧路での優勝決定はなくなってしまった。続く日曜の第2戦、クレインズは見ちがえるほど動きがよくなり、1ピリしょっぱなのプラントのゴールを皮切りに、主力が次々とゴールやアシストをして、4対1で勝った。中でも4点目の山野のゴールは実に爽快。プラントもガッツポーズやってくれました。SOGも50と、攻めて攻めて攻めまくったクレインズであった。
 アジアリーグの選手はプレーオフでもひげを伸ばす人はあまりいないみたいなのだが、プラントはセミファイナルからすでにプレーオフのひげ。写真はセミファイナル第3戦。

 クレインズの本拠地、丹頂アリーナの近くに大きなショッピング・モールがあるというので、友人夫妻に連れていってもらった。その中に、なんと、NHLのジャージを売っている店があったのだ。しかも、セイバーズのジャージが2着もあったので、思わず声を出して喜んでしまったが、よく考えたら、売れ残ってたのかもしれない。ジャージはすでに持っているので、Tシャツや帽子を探したが、セイバーズはなかった。残念。シカゴがけっこうあったけど、シカゴって、日本で人気があるの? あと、フォシュベリのアバランチ・ジャージが飾ってあるのがなんだが。

 そのセイバーズだが、リーフスに勝って8連勝もつかのま、現地時間3月18日のオタワ戦で敗れ、連勝ストップ。この試合、セイバーズはつまらないペナを取られてばかりで、まるでいいところがなかったようだ。それでも僅差の負けだったのは、ミラーが48本も受けて3失点におさえたから。オタワでの試合で、なおかつ負けなのに、ファースト・スターにはミラーが選ばれている。アフィノゲノフが、虫歯菌がどうたらこうたらで、次の試合には出られそうにないとかいうことが某サイトに書いてあった。ヘヒトとコノリーが負傷しているので、パイアットがファーストラインに入り、また、センターはブリエア、ドゥルーリー、ロイ、ゴースタッドになっているようだ。


ノロネンその後 06/3/16

 とりあえず、できるうちにブログの更新。
 現地時間3月14日、カナックスにトレードされたノロネンが初お目見えしたが、プレデターズ相手に5失点という厳しいスタートになった。和気あいあいのセイバーズから人間関係の悪そうなカナックスに移って、大変かもしれないが、セイバーズにいたらベンチ入りもできないのだから、がんばってほしい。
 他方、セイバーズはキャップス相手に6対4で勝った。ブリエアが2G2AしてNHLのこの日のファースト・スターに。しかし、このところ、ミラーは失点が多い。だからビロンを手放せないのだ。また、ビロンはチームを精神的にバックアップしているようで、ビロンを失うとチーム・ケミストリーも失われるという意見もあった。実際、3人のゴーリーがいてもチームに亀裂が生じなかったのは、ビロンがミラーとノロネンの両方と仲がよかったかららしい。セイバーズは結局、開幕からトレード・デッドラインまでの間にやったトレードはノロネンとドラフト2巡目を交換しただけ。チーム・ケミストリーを重視したということだろうけど。
 これから4月中旬までディヴィジョン・ライバルやカンファレンス・トップチームとの対戦が続く。チームの目標もずいぶん高くなっているようだが、これからが正念場。


ファイナルのカード決定 06/3/15

 14日にコクドがハルラに勝って、アジアリーグのファイナルはクレインズ対コクドに決まった。しかし、この14日の試合、非常にもめたらしい。いくつかの掲示板によると、ハルラのゴールが認められず、ハルラの選手がゴールしたと思って喜んでいる間にコクドがゴール。ところが、ゴールネットに穴があいていて、パックが外に飛び出したのだと。で、怒ったハルラは選手を引き上げて中断、という事態になったとか。その他、乱闘やら何やらもいろいろあったらしい。
 レフがひどいってのは、先だっての全日本選手権でも釧路のセミファイナルでもあったが、この話もずいぶんひどい。私は今、北海道にいるので、東京の東伏見には行けなかったが、ゴールネットに穴っていったい……。おまけにビデオジャッジもないってんだから。しかし、東伏見はセミファイナルだというのに、観客数が千人未満だったようだ。


ボストン戦6連勝 06/3/14

 現地時間3月12日、セイバーズはバッファローでボストンに勝ち、これで今季ボストンに6連勝。ヴァネクが2ゴール1アシストでこの日のNHLのセカンド・スターに選ばれた。このところ、セイバーズは毎試合、得点が多い。フィリーのゴーリー、ニイットゥマキに言わせると、セイバーズにはファースト・ラインが4本あるのだそうだ。3月に入ってブリエア、コノリーの2人のセンターが復帰して、今、ラインがどうなってるのか、わからないのだが(ネットラジオも掲示板もごぶさたなので)、この2人とドゥルーリー、ロイがセンターなのだろうか。ロイの活躍もこのところ目立つ。ドゥルーリー、ブリエアの2人のキャプテンも活躍してるし。ゴーリーはフィリー戦で失点の多かったミラーにかわりビロンが先発。37セーヴしている。ゴーリーもスターターが2人いるみたいなものなのだが。

 一方、クレインズは火曜日から練習らしい。行けば見学できるのだが、今いるところが釧路地方と十勝地方のちょうど境目のところなので、そう簡単には行けないのが残念(車もないし)。
 先だってのセミファイナルでは、釧路駅からアリーナまで何度も歩いた(かなりの距離)。もともとバスの本数が少ない上、終バスが8時すぎなので、第1戦終了の9時半頃にはもうバスがなかった。流しているタクシーもない。当然歩く! 駅の裏側まで30分。駅の表へ行くのに5分、そこからホテルまで15分くらいか。いい運動になった。また、第3戦は当日券でいい席を手に入れるために会場1時間半前に並んだ。前売りの人と合わせてすでに10人くらいが並んでいた。まあ、カーリングは徹夜が出たっていうから、それに比べればね。


釧路のかたすみにて 06/3/13

 木曜日から釧路に来ている。目的はもちろん、クレインズのプレーオフを見るため。で、一応、パソコンを持ってきたのだが、インターネットに接続できる場所がなくて、今まで更新できなかった。今夜からしばらく友人宅ですごすので、ダイヤルアップで接続できるようになった。
 クレインズは王子製紙とのセミファイナルをスイープで勝ち抜き、苫小牧に行かずにファイナル進出を決めた。正直、苫小牧には行きたくなかったので、助かった!(その一念で応援してたわけではないが)。
 木曜の第1戦はデレク・プラントの2ゴールで最後にヒーロー・インタビューがあるも、2ピリまで5対1とリードしてたのに3ピリで1点差に追い上げられ、何やってんだ、な試合になってしまった。土曜日はレフがしょーもない試合で(木曜もレフひどかったが)、クレインズばかりペナ取られたりしたが、PKをしっかりしのぎきったクレインズが勝利(佐藤匡史2ゴール)。日曜日は両チームの選手ともに動きがよくて、なかなかいい試合だったと思うが、ライアンのハットトリック、西脇のゴール後のイナバウアーでクレインズ勝利。プラントはこの3試合、3ゴールにアシストもいっぱい、アイスタイムも非常に多く、すごいがんばってたと思う。土曜日のゴールもよかったねえ。日曜の試合で、2ピリ始まる直前、ちょっとしたアクシデントがあって、笑っちゃいけないんだが、ついつい笑ってしまった。二瓶ゴーリーもすばらしかったし、賢吾キャプテンもスピードも見とれてしまうのであった。
 試合のなかった金曜日、釧路の駅前にクレインズ模様のバスがとまっていた。写真を撮ったので、そのうちアップしよう。
 韓国ではハルラとコクドの試合が行なわれていて、あちらはコクドの2勝1敗。やはりファイナルの相手はコクドか?

 一方、セイバーズは現地時間9日のライトニング戦と11日のフィリー戦に勝利。どちらも点の取り合いのような感じで、ミラーが最近、あまりよくないのだろうか。また、ベンチ入りもできずにいた3人目のゴーリー、ノロネンがカナックスへトレードされた。これは本人が望んでいたことでもある。あと、ケガで休んでいたコノリーがどちらの試合でもアシストしてるので、9日から出場したということなのだろう。ライトニング戦ではデレク・ロイが2度目のハットトリック。フィリー戦ではアシストばかりでゴールがなかったテッポがついに今季初ゴール! ラジオ聞けないのが残念だ。


勝率新記録 06/3/8

 久しぶりにセイバーズの勝ち試合をネットラジオで聞いた(3日のリーフス戦と4日のボストン戦は勝ったが、札幌にいて、ラジオを聞けなかった)。現地時間3月7日のバッファローでのボストン戦。先制されては追いつき、また勝ち越されては追いつき、そのあと決勝点をたたきだして勝った。4日のボストン戦も同じような感じで逆転だったけど、あのときはビロンが40セーヴもしてたからスケーターがあまりよくなかったのだろう。この試合ではミラーはそんなにセーヴしてない。むしろ、ボストンのゴーリー、ティム・トマスがビッグ・セーヴ連発だったようだ。
 セイバーズは今季、これでボストンに5戦全勝。03/04シーズンには完全にカモにされていたのが嘘のようだ。ただ、最初の3戦は開幕当初で、そのあとだいぶ月日がたっての2戦だったので、ボストンのメンバーが代わっていてとまどった。トマスも前は出てなかったし、そういや、キース・プリモー、トレードで来たんだ、などと思いながら聞いていた。
 そういえば、開幕当初の予定では、私は今頃、バッファローに行っているはずだったんだけど、どこでどうしてこうなってしまったのか。もっとも、あの頃はセイバーズがこんな位置にいるとは思いもせず、チケットも楽に取れると思っていたのだが、バッファローのアリーナは年末からずっと満員御礼かそれに近い状態。ラジオで聞いていても観客の声援がすごい。2年前の今頃を思うと、これまた嘘のようなのだ。
 セイバーズはこの試合が60試合目で、39勝目。これはチーム新記録の勝率らしい。今のチームは70年代の黄金時代より強いのだろうか? スターもいなければ、ランキングの上位に来る選手もいないのに。また、ヴァネクが20ゴールに達した。ルーキーの20ゴールはコタリク以来。


真駒内の3日間 06/3/6

 昨夜は興奮してしまって、あまり寝てない。今日の午前中に仕事が来て、明日までにそれをやって、その後、また北海道へと思ってるんだけど、仕事がまだ来ないのだ。こんなことをするのは今年だけ、と思ってるけど、さすがに真駒内の3日間は疲れた。やっぱりトーナメントはレギュラーシーズンとは違う。アリーナまで雪道を片道30分、3日とも歩いたせいもあるかな。でも、長野でもビッグハットまで歩いたけど。
 帰ってきてビデオを見たら、色彩が実際とずいぶん違うので驚いた。場内は全体に黄色っぽくて、カメラで撮ると赤っぽく黄色っぽくなってしまうので、黄色を抑えたのだと思うが、そのせいで髪の毛やひげや顔が黒っぽくなってしまっている。ポドーランのひげはあんなに濃くない(むしろ、青い感じ)。全体に画面が煤けたようになってるのもそのためだろう。
 決勝戦は2ピリに佐藤匡史のナチュラル・ハットトリックがあって、それで匡史がMVPになったが、アシストはすべてプラント。匡史はプラントのおかげでブレイクした選手らしいけど、この2人はクレインズのフォシュベリとガニエ、なんて書くと笑われるだろうね。

 実は、日本時間の3月4日午前中に、バッファローでセイバーズの元キャプテン、パット・ラフォンテーンの16番の永久欠番セレモニーがあった(写真)。できればネットラジオを聞きたかったが、旅行中なのでできず、帰ってからNHL公式サイトのビデオを見た。ラフォンテーンは引退が早かったので、モギルニーとかハシェックとかアンドレイチャクとか(それにデレク・プラントもだが)、当時のチームメイトはまだプロを引退してない人が多い。そのせいか、セレモニーにはこれまでに欠番になった選手たちしか招かれていないように見えたけど、どうだったのだろう。
 なお、このセレモニーのあとのリーフス戦では、現在の2人のキャプテン、ドゥルーリーとブリエアがゴール。また、現在26番をつけているヴァネクもゴール。そして、女子ホッケー選手より小さいと言われるデレク・ロイがハットトリックでこの日のNHLのファースト・スターに選ばれた。また、翌日のボストン戦ではビロンが久々に先発。40セーヴして3対2でセイバーズが連勝。ブリエアがまたゴールしている。


セカンドベストOTゴール 06/3/6

 26番が39番のネットにゴールして勝った! 3月4日札幌・真駒内アイスアリーナでの全日本選手権準決勝、クレインズ対コクド。2対2のままOTにもつれこみ、デレク・プラント#26が菊地#39のネットにゴールして、クレインズ劇的勝利! プラントとしては、たぶん、1997年プレーオフ1回戦第7試合のOTゴールに次ぐセカンドベストOTゴール!(勝手に決めてる)。ああ、やっぱり、この人はビッグゴールのあるラッキーボーイなのだ。そういう星に生まれついているのだ。セイバーズの前のアリーナの最後の試合のときだって、プラントは2ゴールしてファースト・スターに選ばれている。なにか、そういうときに、やる人なのだ。
 それにしても、ゴールが決まったとき、思わず立ち上がってバンザイしてしまったが、とにかくプラントがゴールしたってのはわかったけど、あとはもうめちゃくちゃ。クレインズの選手がいっせいに駆け寄って、プラントの姿は完全に見えなくなり、あわててカメラのシャッターを切るも、手振れピンぼけで何もわからない写真ばかり。でも、とにかくうれしくてうれしくて……こんなにうれしかったのって、最近なかった。
 思えば、97年のOTゴールのときも、ネットのビデオで見ると、いっせいにセイバーズの選手たちが駆け寄ってきて、背の低いプラントはあっという間に見えなくなってしまうのだ。まるであのシーンの再現のようだった。
 翌5日の決勝はテレビで放送されたけれど、選手は準決勝の方が動きがよくて、レベルの高い試合をしてたと思う。特にクレインズ対コクドはテレテレやってるときのNHLの試合よりずっとよかったんでないの? 王子対バックスも点差はついているが、2ピリ、3ピリのバックスの猛攻を押さえまくるダスティーがすごかった。ただ、準決勝で死力を尽くしたせいか、決勝はどちらもお疲れって感じ。特にクレインズは準決勝の3ピリからOTにかけて、主力の滞氷時間がすごく長くなっていたので、決勝では最初、主力の動きが悪かった。プラントは準決勝のプレーは最高によかったけど、決勝ではかなり疲れてるのかなと思った。おまけに最後になって立て続けに2回ペナを取られ、優勝したときはペナボックスの中って、セイバーズの先輩にあたるデイヴ・アンドレイチャクの域に達してしまったよ(写真は、ペナボックスから出てきたプラントを迎える選手たち)。それでも、アシストをいくつもしてたりとか、陰のMVPであることは間違いなし。OTゴールがなければ決勝進出もなかったかもしれないのだから。
 3日の準々決勝(対サーパス穴吹戦)では、2ピリしょっぱなに顔にスティックを受けて鼻の下をケガしたみたいで、途中退場してたのだが、2ピリは全部休むのかと思ったら、10分経過ぐらいで戻ってきた。鼻の下に絆創膏をしていたのだが、試合後に出待ちしたら、そのときは絆創膏が取れていた。この日は1ピリでゴールしている。
 決勝も見ごたえのある試合で、途中からクレインズのペースになっていったので、準決勝よりは安心して見られたけど、長年の苦難の時代の末の初優勝だったのだね。その辺、最近来たばかりの私には実感としてわからないことだけど(でも、35シーズン目のセイバーズはまだ優勝してないんだが)。決勝でうれしかったのは、応援団から初めてデレク・コールが聞かれたこと。これまでは、ほかの主力選手がゴールすると名前のコールがあったり、派手な拍手が起こるのに、プラントのときは適度な拍手だけで、なにか、彼とファンの間に距離があるような気がしていたのだ。でも、もうそんなことはないのだね。(なんだか今日はうまく書けない。)

 セイバーズといえば、日本時間の4日午前中、バッファローで行なわれたリーフス戦の前に、ラフォンテーヌの16番の永久欠番式が行なわれた。ラフォンテーヌはプラントとほぼ同時期にセイバーズにいた選手で、キャプテンでもあったのだが、ラフォンテーヌがケガのときはプラントがトップラインのセンターになっていたという、そういう間柄。旅行中でネットラジオを聞けなかったけれど、NHL公式サイトに式の模様のビデオがアップされていた。そのあとの試合では現在のキャプテンであるドゥルーリーとブリエア、現在26番をつけているヴァネクがゴール。そして、プラントよりも背が低いロイがハットトリックして、その日のNHLのファースト・スターに選ばれている。
 翌日のボストン戦では久々にビロンが先発して、40本止めたらしい。試合は3対2でセイバーズの勝ち。ブリエアがまたゴールしている。


五輪明け 06/3/2

 セイバーズのオリンピック後の初の試合が3月1日、バッファローで行なわれたが、アトランタ相手に4対2で敗れた。ラジオを聞く限り、レトネンがビッグセーブ連発で非常によかったらしい。レトネンとキプルソフはGMが手を講じて五輪出場させなかった説が濃厚で、ケガなどは無問題と最初からわかってたが……。セイバーズは準々決勝で敗れたUSA代表のドゥルーリーと、3位決定戦で敗れたロシア代表のアフィノゲノフがゴール。アフィノゲノフのゴールはエンプティネットにゴールされた直後。こういうのもあるんか。
 ケガをしていたブリエアとヘヒトが戻り、トップラインに復帰したが、五輪ブレイクの間にケミストリーが失われるのじゃないかとか、いろいろ心配されてたけど、どうなのだろう。
 ベンチ入りもできなかったノロネンが、調整のために2週間、AHLのアマークスへ。やはり試合があったのだが、3対2で負けた。

 3月は全日本選手権、アジアリーグ・プレーオフと続くクレインズだが、アジアリーグでアシストとポイントの2冠を達成したデレク・プラントは、実は大学時代に、ゴール、アシスト、ポイントの3冠を達成しているらしい(某掲示板より)。ゴールとアシストが首位なら当然、ポイントは首位なんだけど。アジアリーグでもゴールは2位で、3冠もありえたのだが……。12月末にバックス戦を3試合休んでいるので、これも出てたら達成してたかもしれない。
 例の掲示板に出てた、オールスターのスキルコンペに出た話だけど、オールスターそのものには選ばれなかったそうだ。スキルコンペではスケーティングの速さを競うコンペに出場、シュートの強さを競うコンペには出なかったが、出場者の中で一番強いシュートを打っていたとか。実際、ネットのビデオで見ると、速いし、シュートも強そうなんだよね。

2006年2月28日

2006年2月

プラントのアイテム 06/2/28
セイバーズのトリノ五輪 06/2/27
バックスのゴーリー 06/2/26
コクドのゴーリー 06/2/25
クレインズの控えゴーリー 06/2/24
クレインズのゴーリー 06/2/22
長野カップの放送 06/2/21
クレインズの人気選手 06/2/20
王子製紙のゴーリー 06/2/19
バイキングスのゴーリー 06/2/18
長野の3日間 06/2/15
パトリックのサインをゲット! 06/2/14
五輪ブレイク 06/2/13
ヘヒト負傷 06/2/10
アフィノゲノフ・デイ 06/2/8
ついにこの日が 06/2/5
ミラー対エッシ 06/2/3
応援団ご一行様 06/2/1


プラントのアイテム 06/2/28

 TSNのサイトに、「プラントのアイテムがオークションに」という見出しが出た。このプラントというのはもちろん、50年代から60年代に活躍した偉大なゴーリー、ジャック・プラントのこと。NHLでプラントと言ったら、この人である。
 が、この見出しをそのままセイバーズ掲示板のスレタイにしてしまった人がいて、デレク・プラントだと思ってしまった人たちが出てきた(確かにセイバーズだけならそうだよね)。で、「デレク・プラントのアイテムなんて誰がほしがるんだ」(私がほしいです)とか、「いや、97年のプレーオフで決勝ゴールしたスティックなら値がつく」とか、「NHLの昔の映像をテレビでやってたけど、オールスターのスキルコンペにプラントがセイバーズ代表で出てた。彼はオールスターに出たのか?」などというレスがついて、ジャック・プラント・スレがデレク・プラント・スレに(あまり伸びなかったけど)。
 ところで、昨年末の最後の試合で、わが日本のクレインズはクリスマス・シーズンに使用したジャージを入場者に抽選でプレゼントした。対象になったのは当日ベンチ入りした選手のもので、試合後脱いだものをそのままプレゼントしたらしい。
 この試合にはデレク・プラントは出ていなかったのだが、たとえクレインズであっても、デレク・プラントのゲーム・ユーズド・ジャージだったら英語サイトのオークションに出てしまうんじゃないの、と、そのとき思ったものだ。いや、日本の選手のだって……。そういう商売の世界とはまだまだ無縁なアジアリーグ?


セイバーズのトリノ五輪 06/2/27

 テレビ見てる暇などないはずなのに、昨夜はテレビ東京の男子決勝戦フィンランド対スウェーデンの生中継を見てしまい、そのあとはNHKの深夜で3位決定戦チェコ対ロシア(録画放送)を見てしまった。
 セイバーズの選手はトリノ五輪には5人しか出ていなかったのだが、その内4人がベスト4のチーム。フィンランドのテッポ・ヌミネンとトニ・ルドマン、チェコのアレシュ・コタリク、ロシアのマキシム・アフィノゲノフである。うちはBSないので、五輪のホッケーはほとんど見れなかったが、最後にこの4人の試合が見られたこと、そして、テレビ東京の前座番組でこれまでのハイライトが紹介され、その中にアフィノゲノフのゴールとドゥルーリーの捨て身のアシストがあったのがよかった。テッポとルドマンも五輪でゴールしていて、目立った働きがなかったのはコタリクだけ。ルドマンのゴールは「ママがクッキーを隠す場所」だったとか、セイバーズではアシストばかりでまだゴールのないテッポがみごとなゴールを決めたとか、やはりフィンランド勢がよかったようだ。
 フィンランドは決勝まで無敗で来て、最後に負けて銀メダルになってしまったが、フィンランドのいい試合が見られなかったのが本当に残念。昨夜見た決勝と3位決定戦では、4人とも、セイバーズでプレーしているときの悪いところが出ていた感じがしてならないのだ。疲れのせいか、動きが悪くなっているテッポ、2回もペナ取られたルドマン、銅メダルは取ったが、ろくに役に立ってないみたいなコタリク、飛ぶように走るがフィニッシュできないアフィノゲノフ。この悔しさをセイバーズで晴らしてくれ!
 37歳のテッポは次のバンクーバーでは41歳ということで、おそらくこれが最後の五輪だろう。18年前のカルガリーですでに銀メダルを取っているそうだけど、金メダルのチャンスはおそらくこれが最後だったということで、テレビカメラも最後はテッポのアップを映し、負けたあとはがっくりと上半身を曲げているシーンを映した。それを見てるだけでなんだか泣きそうになってしまったけど、そのあとの記者会見で、くだらない質問に涙をこらえながら答えていたという話を掲示板で読んで、さらに泣けてきたのだった。
 ケガで辞退せざるを得なくなったドイツのヘヒト、選ばれなかったUSAのミラー、そして他の選手たち、テッポのためにもがんばってくれ!


バックスのゴーリー 06/2/26

 アジアリーグ・ゴーリー・シリーズもこれが最後(あとは写真撮ってないので)。
 プレーオフでは1回戦でコクドにスイープされてしまった日光神戸アイスバックス。でも、今季はバックスの試合を3回見て、そのうち2回はクレインズと王子に勝ったので、強い印象しかない。特に春名真仁ゴーリーのすばらしさが印象に残っている。
 長野カップではコクドの菊地尚哉とともに選ばれ、フランクフルト戦とデンマーク戦に先発。どちらもSOGは圧倒的に相手チームが多かったが、春名はそれをことごとく押さえ、日本は1勝1分け。当然、春名が長野カップMVP。会場のバックス・ファンは大喜びであった。
 実はバックスの写真はほとんど撮ってなくて、いい写真がなかった。だから、長野カップのフランクフルト戦で、その試合のMVPに選ばれたときの写真を。一緒に選ばれたクリス・ブライトと握手している。


コクドのゴーリー 06/2/25

 コクドの菊地尚哉ゴーリーは、敵として見ると、これほど憎たらしいやつはいない。ゴール前にでーんと立って、ことごとくパックを跳ね返してしまうのだ。まるで壁のようである。からだも他の日本のゴーリーよりでかく見える。クレインズは今季はコクドに4勝1敗1分だったが、それでも菊地は強敵という印象が強い。
 その菊地、マスクをつけたときの鬼のような姿とは裏腹に、素顔はのほほんとした顔である。地元のFM局のアナによると、「天然ぼけ」なんだとか。試合中、めったにマスクを取らない菊地だけれど、昨年の釧路の試合のとき、マスクがはずれたことがあった。その意外な顔に、まわりのお客さんたちから「あれっ?」という声があがった。
 この写真は11月末の東伏見でのバイキングス戦。バイキングスのゴーリー、アンデションが脳震盪で倒れ、治療を受けている間、反対側で手持ち無沙汰にしているところ。この試合、バイキングスは体調不良で、コクドの一方的な試合になっていたが、一度だけ、バイキングスの選手の正面からのシュートをゴールさせてしまった。菊地はスティックを氷にたたきつけて悔しがった。「天然ぼけ」の素顔にだまされてはいけない。内には激しいものを持っているのだ、たぶん。


クレインズの控えゴーリー 06/2/24

 今季はクレインズの試合を合計9回見たが、9回とも、ゴーリーは二瓶次郎だった。試合開始前の練習にまず出てきてクリースに入るのは控えの石川央ゴーリー。しばらくパックを受けたあと、スターターの二瓶次郎に代わる。試合が始まると、石川はマスクを取って帽子をかぶり、もっぱらベンチのドアの開け閉めに従事。先発したこともあるようだけど、私が見るのはいつもこういう姿。
 ゴーリーは最初から先発にはなれない。バックアップ・ゴーリーはひたすらチャンスを待つ。ハシェックはベルフォアのバックアップだった。キプルソフはナボコフのバックアップだった。去年紹介したベイカーズフィールド・コンドルズの3人目のゴーリーの話のように、バックアップの物語はドラマとして面白い。ゴーリーが好きな理由の1つは、こうしたドラマがすごく感じられるから。出番が来るのを辛抱強く待ち続けるすべてのバックアップ・ゴーリーにエールを送ろう。


クレインズのゴーリー 06/2/22

 北米にはゴーリー・ラヴァーという言葉があるらしい。要するに、ゴーリーなら誰でも好きで追っかけする女性? 私は追っかけはしないが、けっこうゴーリーは好きである。マスクで顔が見えないので、ろくに顔を知らなかったりもするのだけど、あのパックをビシバシととめているのを見ていると、やはり惚れてしまう。
 んなわけで、デレク・プラント目当てで見始めたアジアリーグも、最初はやっぱりゴーリーにひかれた。特にクレインズの二瓶次郎。開幕2戦目のとき、自軍の陣地からなかなかパックが出ず、何度も打たれながら、次々とセーヴする姿はかっこよかった。とりあえずプラントが見たい、から、クレインズを応援したい、に変わったのは、たぶん、このときから。
 12月中旬のコクド戦では完封勝利した二瓶ゴーリー。試合後のヒーロー・インタビューの写真がこれ。デジカメのピント合わせの光に気づいて、こっちを向いてくれたのである(ありがとうございます)。二瓶次郎は母親が北欧の人で、本人も北欧生まれだそうで、そのせいか、インタビューは英語だった。


長野カップの放送 06/2/21

 インターネットの無料オン・デマンドTV放送、Gyaoで長野カップの放送が始まった。2日目の日本対フランクフルト、3日目の日本対デンマークがノーカットでまるごと見られる。インターバルには日本代表選手のインタビューはもちろん、日本のロッカールームでマホン監督が選手に指示する場面までつぶさに見られるという豪華版。
 しかし、昨日の深夜、フランクフルト戦を見てたら、3ピリが始まる直前に放送が切れてしまったのだ! これはピリオドごとに分かれてなくて、最初から全部見るしかないので、万事休す。うちのパソコンが悪いのか、向こうが悪いのかわからないが、2時間半もまとめて見られない人が多いだろうに、なんでピリオドごとにしてくれないのかと思う。
 ほんとは今、缶詰状態で仕事してるので、そもそも見ちゃいけなかったんだけどね。4月30日正午まで放送があるので、急ぐことはなかったのだ。
 放送はベンチの反対側から映していたので、私が現地で見たのとはちょうど反対のアングルになっていた。2ピリでジェームズ・パトリックがヘルメットを吹っ飛ばされるということがあったのだが、私のいた位置からでは見えなかったのだけど、これで見たら、2ピリでパトリックに対するチェックがきびしくなってたのだな。前日、あまり動いてなかったので、やっぱりトシだとたかをくくっていたら、2日目はよく動いていて、1ピリでスラップショットまでされちまったのでマークするようになったのだろか。実況ではパトリックはもちろん、他のフランクフルト選手のこともわずかずつだが紹介していた。


クレインズの人気選手 06/2/20

 クレインズにはイケメンの若い選手が多いが、中でも人気ダントツなのがフォワードの伊藤雅俊選手。ファンには雅とかまーしゃとか呼ばれている。
 今季レギュラー・シーズンでは最後までゴール王を争う大活躍。先日の長野カップ3日目のデンマーク戦では、ディフェンシヴ・ゾーンからあっという間にパックを持って反対側へ。惜しくもゴールできなかったが、スタンドを沸かせた。
 私のまわりはなぜかバックス・ファンばかりで、彼らは伊藤選手のことを「ジャニーズ系の雅」と呼んでいた。確かにプレーだけでなく、そのハンサムぶりもピカ一である。きりっとした眉と目は、時代劇の若侍を思わせる。
 これは1月の苫小牧(対王子戦)で偶然撮れた正面からの写真。中央がフェイス・オフを待つ伊藤選手。


王子製紙のゴーリー 06/2/19

 アジアリーグ・ゴーリー第2弾は、王子製紙の芋生ダスティー。王子の一番人気の選手という話もある。確かにアリーナで見ていると、なんだかしぐさがかわいいというか、マスクをよく上げて顔を見せてくれるのもうれしいし、もちろん、プレーもやるときゃやる。
 今季、王子の試合は東伏見の開幕と11月の新横浜、そして1月の苫小牧で見たが、これは新横浜で撮った写真である。対コクド戦、途中でボードが壊れ、修理を待っている間の風景。ボード越しなので少しぼけてるが、なんとなく味のあるダスティーである。
 なお、プレーオフはコクドが3連勝で勝ち抜け。3試合とも接戦だったので、バックス、本当に惜しかった。他方、王子はバイキングスに圧勝。ポドーランがハットトリックしたようだ。これで王子の2勝1敗。決着は火曜日以降、北京で。


バイキングスのゴーリー 06/2/18

 木曜日から東伏見と苫小牧でプレーオフ1回戦が行なわれているのだが、東伏見、1度くらいは行こうと思っていたのに、とても無理だ。これから月末までほとんど映画も見られそうにない。好きな水泳もお預け。オリンピック? とりあえず、地上波のホッケーだけ録画しとくか。
 てなわけで、結果だけ書いとくと、東伏見はコクドがバックスに2勝で王手をかけた。バックスは明日がんばらないと日光に帰れないぞ。今日の試合じゃ、ポディーンとパーピックが乱闘したらしい(うー、見たかった……)。苫小牧は王子とバイキングスが1勝1敗。これで王子はバイキングスの本拠地、北京行きが決定。わからなくなってきた。
 ということで、ブログもしばらく長いものは書けないので、これまでに撮ったアジアリーグの写真をアップしようと思う。で、今日はバイキングスのゴーリー、ペーテル・アンデション。昨年、釧路に来たときにそのパフォーマンスでクレインズ・ファンの心もとらえたアンデション。私が唯一見たバイキングスの試合、11月30日のコクド戦(@東伏見)では2ピリで脳震盪を起こして退場してしまった。これは1ピリの写真。


長野の3日間 06/2/15

 最初は土曜日の日本対フランクフルトだけ見て日帰りしようと思っていた長野カップだが、最終の新幹線に間に合うかどうかわからなかったので、結局、2泊3日で3試合見てしまった。土曜日の試合は引き分けでOTまで行ったので、新幹線の最終には間に合わなかっただろう。
 金曜日のデンマーク対フランクフルトは、フランクフルトがちょっとお疲れかという感じで、あんまり緊迫した試合ではなかった。お客さんも当然、少なかったけれど、私の座ったところに親子連れの団体がどどっとやってきて、試合中、親はおしゃべり、子供は走り回るので、試合に集中できなかった。んなわけで、金曜の印象は、やっぱり長野カップってしょぼい。
 土曜日は昼間があいていたので、善光寺へ行く。長野県は以前、軽井沢や乗鞍に行ったことがあるが、長野市は初めてなので、善光寺も初めて。シーズン・オフで一部工事中だというのに、けっこう人がいる。結婚式があったようで、白無垢のお嫁さんと新郎が親族に囲まれて写真を撮っていた。
 この日の試合は日本が出るので混むと思い、開場時間に行ったら、もう開場していて、それでも10分くらい並んだ。入るともう、いい場所は席取り(ほとんど自由席なので)。ベンチ裏のちょうど中間がぽつんとあいていたので、そこに座る。日本とフランクフルト、両方応援したかったので、よかった。日曜は混雑を予想して開場30分前に行ったけど、もう長蛇の列だった。
 土曜と日曜の試合はどちらも接戦で、どっちに転ぶかわからず、面白かったと思う。確かにペナは多いなと感じたけど、NHLを毎日チェックしてるとそれほど違和感はない。日本対デンマークはデンマークの方が押している感じで、SOGがデンマークの方がずっと多かった。MVPに選ばれた春名ゴーリーがすばらしかったと思うが、2ピリで西脇がゴールしてから流れが日本に行った感じもあった。
 パックを持っていない選手への妨害を減らし、試合をスピーディにするための新ルール。クレインズにはこのルールは有利に働くだろうと私は思ったが、その後、2ちゃんねるを見たら、「鶴はスピードがあるから有利」と書いてあって、やっぱりだった。それと、クレインズはチームのまとまりが非常にいいように思う。これも有利に働くと思った理由。逆にあのチームとかこのチームはこれからしっかり対策、でしょう。
 日本の選手はいつもと番号が違う上、背中に名前がないので誰が誰だかわかりにくい。フランクフルトはヨーロッパのプロリーグではおなじみの広告ジャージ。ドイツは今、五輪休暇で、2月末からリーグ再開らしい。フランクフルトはプレーオフぎりぎりのところにいるようだ。


パトリックのサインをゲット! 06/2/14

 日本代表とデンマーク代表、それにドイツ・トップリーグのフランクフルト・ライオンズが参加した長野カップ(2月10日~12日)。前にも書いたように、フランクフルトには昨年オフにセイバーズを引退したジェームズ・パトリックがいるので、わざわざ長野まで行ってきた。
 ビッグハットはオリンピックのホッケーをやったところだけど、客席がすごく少ないのにまずびっくり。しかも、中は全然寒くないのにカイロを配っている。だいたい、長野自体があまり寒くないのだ。雪はほとんどないので拍子抜け。冬の長野って、こんなものだったっけ?
 パトリックは、初日のデンマーク戦では氷上に出てもあまり動かず、やっぱりトシなのかなあ(42歳)と寂しくなってしまったが、次の日はちがった。出番も多く、よく動いていて、PKにもどんどん出されていた。フランクフルト自体、前日は時差ボケか、水曜に新横浜で日本と1試合やっていたデンマークに負けてしまったが、この試合は日本と引き分け。会場では元コクドのクリス・ブライトは紹介されても、レンジャーズのドラフト1巡目で、五輪のメダリストで、NHLのキャリアが20年以上あるパトリックは名前も出てこなかったが、彼の元気なプレーを見られただけで長野まで来たかいはあったというもの。
 そんなわけで、サインをもらおうなんてことはまるで考えず、ビッグハットから歩いて帰ろうとしたとき、ふと、裏を見ると、選手が乗るようなでかいバスが待っている。なんだろうと思って近づくと、なんと、建物からパトリックが出てきたのだ! こ、これはサインをもらわねば! 警備員はすぐに彼をバスに乗せようとしたが、2、3人の男性が近寄ってサインをもらおうとした。その間に私はリュックから無料のパンフレットとペンを取り出し、おサイン、ゲット! 近くにはブライトを待っていると思われる人たちがいたが、バスに乗り込むパトリックを見送った私はさっさと帰路に。が、そのあと、会場で買ったセイバーズのジャージにサインをもらうべきだったことに気づいて、がっくし。でも、なにげに裏へ行ったらそこにパトリックが出てくるなんて、幸運以外のなにものでもない。5分遅かったら、会えなかったのだ。
 パトリックは写真で見るよりずっと若々しかった。フランクフルトはこのあと、名古屋に移動して、月曜日に日本と再度試合をしたが、こっちは負けてしまったらしい。
 日本は日曜日にはデンマークに勝って、長野カップの優勝は日本となった。長野カップとその前後の試合ではNHLの新ルールが取り入れられ、慣れない3チームはどこもペナとられまくり。イライラがたまって、最後は乱闘になったりもした。日本代表にはクレインズの4人の選手が選ばれていたが、日曜のデンマーク戦、最後にクレインズの選手2人がデンマークの選手と乱闘するはめに。準備期間なしにいきなり新ルールっていうのもどんなものだろう。
 フランクフルトには26番でプラントという選手がいた。フィリップ・プラントというフランス系カナダ人のディフェンスで、デレク・プラントとは国籍もちがうし生まれ育った場所もちがう。が、あとでデジカメの写真をよく見たら、この2人、顔が似てるのだ。もしかして、親戚? フィリップ・プラントはNHLにはドラフトされていないマイナー・リーガーで、昨季はAHLのハミルトンにいたようである。


五輪ブレイク 06/2/13

 2月13日から28日まで、NHLはオリンピック・ブレイクに入るが、セイバーズは五輪前の最後の2連戦、ホームでのフロリダ戦とアウェーでのカロライナ戦を戦った。フロリダにはこれまで3連敗、カロライナには1敗と、苦手な2チーム、しかもブリエア、コノリー、カリーニン、メアに続いてヘヒトまで欠いての試合。1勝1敗で御の字であったが、フロリダには5対3で今季初勝利、カロライナには3ピリ途中まで3対2とリードしていたが追いつかれ、シュートアウトで敗れた。しかし、2試合で3ポイントを稼ぎ、ディヴィジョン首位のオタワに2ポイント差に迫る成績でオリンピック休みを迎えた。
 この2試合、セイバーズは日程的にも過密スケジュールで、11日夜7時半からバッファローでフロリダと試合、その後、南部のノース・カロライナ州に移動して午後5時から試合。カロライナでは3ピリからOTは選手たちは疲れてあまり動けず、防戦一方だったらしい。それでもミラーのスーパーセーヴでなんとかSOにまで持ち込んだが、ケガ人の多いセイバーズはSOのメンバーがやはり苦しい。実際、カロライナがスタールやコールを欠いていたら、今のセイバーズのように勝てるだろうか。あるいは、オタワは戦力アップのためによそのチームからいい選手を奪うことに躍起になっているが、セイバーズはケガ人が出ても全部、自前で補っているのだ。11日のフロリダ戦では、主力のケガのために上に上がってきた新人イリ・ノヴォトニーがNHL初ゴールしている。また、この試合ではヴァネクが2ゴール。12日のカロライナ戦ではケガから復帰のデュモンが2ゴール。ミラーやパイアットのように、ケガから復帰後、前よりよくなった選手もいる。もうこれ以上ケガがなく、3月にはみんなが元気に戻ってくることを祈りたい。

 ところで、オリンピックの男子ホッケーは地上波では予選1試合と決勝しかないようで、BSのない私はもっぱら、ネットの情報に頼ることになりそうだ。というより、これから2月末まで、ほとんど缶詰状態で仕事をすることになっている(3月には北海道へ行くのでその旅費を稼がねばならない)。そんなわけで、私も五輪ブレイク中はしばらくホッケーから離れることになるだろう……って、今週は東伏見でプレーオフか。うーん、どうする?
 と、その前に、10日から12日まで長野のビッグハットで行われた長野カップを見に行ったのだが、その話はまたのちほど。


ヘヒト負傷 06/2/10

 いったい、どこまでセイバーズの災難は続くのか。9日のバッファローでのハブス戦でヘヒトが足を負傷。2週間は無理ということで、オリンピックにも出られなくなってしまった。これからフロリダ、カロライナと手ごわい相手との試合があるセイバーズにも痛手だが、もともとNHL選手が少ないドイツはもっと痛手だろう。
 それにしても、セイバーズはトップラインのセンターが次々ケガしてしまう。最初はブリエア、次がコノリー、そして、レフトウィングからセンターに移って非常にいい働きをしていたヘヒト。ヘヒトはこの日も先制点をあげ(写真)、1点リードされた3ピリにヴァネクのパスをゴールしようとしたときにチェックを受けてケガをした。これで万事休すかと思ったが、終了30秒前にハブスのゴール前のフェイス・オフをドゥルーリーが取り、あっという間にポミンヴィルが同点ゴール。しかし、OTでコバレフにゴールされてしまった。
 この日のセイバーズは今季最悪の試合の1つと言われるほどよくなかったようで、OTまで行って1ポイント得ただけよかったのだが、次の2試合のラインのやりくりがむずかしいだろう。ブリエアが週末の試合に出ようと思えば出られると言われていたのだが、無理をしない方がいいということで、オリンピック明けまで復帰を延期したのだけど……。


アフィノゲノフ・デイ 06/2/8

 昨日の深夜、なにげなくテレビを見ていたら、NHK総合でリリハンメルと長野とソルトレークのホッケー決勝のダイジェストをやっていた。リリハンメルのフォシュベリ対カリヤ、長野のヤーガー対ブレ、そしてソルトレーク。へえ、とか、ほお、とか思っていると(この頃にはホッケーにはまったく興味なかったので)、長野ではジトニクがロシアで出ていたことを発見。トリノはジトニクはケガで辞退するようだ。
 で、ソルトレークで銅メダルを取ったロシアは、長野で敗れたチェコに準々決勝で勝ったのだが、このとき、唯一のゴールを決めたのがマキシム・アフィノゲノフ。2月7日のモントリオールでのセイバーズ対ハブスはアフィノゲノフの先制ゴールとOTゴールでセイバーズが勝った。1点取っては追いつかれ、で、2対2で迎えた3ピリ終盤、ハブスが3点目をゴール、と思いきや、ライダーが体の一部を使ってゴールしたのにレフが気づき、すぐにノーゴールのジェスチャー。ビデオ・リプレイの末、ノーゴールが確認された。その直後、ハブスは2人がペナを取られ、ツー・マン・アドバンテージのセイバーズはOT開始30秒でアフィノゲノフがゴールした。
 ハブスのゴーリー、クリストバル・ユエはこのところ2試合連続完封と絶好調。さすがに攻略はむずかしく、試合全体でもハブスの方が圧倒している感じだったが、とにかく、なんとか勝てた。最近、ハブスとボストンはこれまで脚光を浴びなかったゴーリーがブレイクしていて、妙に強いのである。
 セイバーズの2点目はデレク・ロイ。2ピリ終了6秒前のゴールだった。この試合でいまだゴールのないテッポはアシストが30になった。今のところ、NHL新記録だそうだ(早くゴールが欲しいね)。また、現在のセイバーズの勝率は最初にカップ・ファイナルに進出した74/75シーズンと同じペースだとか。


ついにこの日が 06/2/5

 30番が守って、26番がゴールして勝つ。26番がハシェックのネットにゴールして勝つ……この数カ月、何度も頭に思い描いたシーンがついに現実になった。1対1で迎えたシュートアウト、コタリクがはずしたあと、ヴァネクがフェイントをかけてゴール。これが決勝点に。年末からずっと満員御礼が続いていたバッファローのアリーナはこの日(2月4日)はソールドアウトにならなかったが、ほぼ満員に近い観客はいっせいに例のUSAコール。リンディ・ラフHCまで思わずUSAコールしてしまったそうだ(ラフはカナダ人)。USAはトリノでチェコに勝つチャンスを逃したかもしれない。
 トリノといえば、1ピリに先制点をあげたコタリクはチェコ代表に選ばれていない。ヴァネクはチェコ系オーストリア人。なにげにチェコ対決であったのだった。
 ミラーの1失点はまったく不運な失点で、これがなければシャットアウトだったのだ。レギュレーションで勝てず、1ポイントやってしまったのは残念だが、シュートアウトで勝ったということは、ミラーがハシェックに勝ったということ。これは1つの通過点だ。
 NHLサイトでハイライトのラスト、勝ったミラーが喜んでベンチに向かうと、まずピーターズが出てきてミラーと抱き合い、それから他の選手たちがやってきて勝利を喜び合う。あの11月の悪夢のあとずっと、選手とファンが待ち望んでいた瞬間だ。でも、これはあくまで通過点。セイバーズは4月まで強豪との対決が続く。彼らの真価がわかるのはむしろこれからだ。


ミラー対エッシ 06/2/3

 2月2日、およそ3週間ぶりにセイバーズがバッファローに戻り、ホームで試合をした。もちろん、アリーナはソールドアウト。相手は現在、フォシュベリとプリモーを欠いているフィリーで、ミラーはトリノ五輪のUSA代表に選ばれたエッシと対決。すでに五輪代表ゴーリー、アイルズのディピエトロとタンパのグレアムに勝っているミラーは、この日はエッシにも勝利。これで五輪USA代表3人に勝ったことになる(もっとも、エッシはミラーの1・5倍くらいシュートを浴びていたが)。試合中、満員のアリーナではUSAコールが何度も起こっていた。
 試合の方はまずフィリーのガニエが先制ゴール。しかし、セイバーズはパイアットが手首骨折から復帰後初ゴール。続いてキャンベル、ヘヒト、最後にエンプティ・ネットにポミンヴィルがゴール。結果は4対2。ミラーの2失点目はクリースを離れたすきにゴールされたというアホなミスだった。
 その間、アイルズのディピエトロはレンジャーズ相手に炎上。クリースの周辺で情けなくひっくり返っている真上からの写真がYahoo.comに何枚も出ている(カメラマンの悪意を感じるなあ)。トリノではUSAはカザフにも負けるとか言われてるが、どうなんだろうね。ボストンの新人ティム・トマスも先日、44本もシュートを受けながらオタワを完封したのだが、ミラーやトマスが出てくるのが少し遅すぎた。トマスは昨季、フィンランドで活躍していたのが記憶に残っている。
 先日のアトランタ戦で肩を負傷したカリーニンは五輪明けまで欠場。テッポとルドマンも体調万全でなさそうという話もあって、相変わらずDは不安なのだ。


応援団ご一行様 06/2/1

 アトランタでの試合だというのに、セイバーズがゴールするとわっと歓声が上がる。ラジオで聞いていてもかなり大きい。テレビで見た人も、セイバーズ・ファンが数千人はいるんじゃないかと掲示板に書き込んでいた。
 まさか、バッファローから応援団がバスを連ねて来るはずもないし、平日の夜なのに飛行機で何千人も来るわけがなし。結局、バッファローは仕事がないので移転した人が多い、それも仕事のある南の方へ、だからアトランタにもバッファロー出身者がたくさんいる、ということらしい。もちろん、バンドワゴンに乗るにわかファンもいるのだろうが、モギルニーの番号を今のセイバーズのジャージにつけたファンが数人、NHLサイトのハイライト・ビデオに映っていたのには驚く。モギルニーは今のジャージは着たことはないのだが……デビルズ二軍からセイバーズに戻ってきてほしいという願いだろうか(お値段半額ならねえ)。
 さて、現地時間1月31日のこの試合、セイバーズがコタリクのゴールで先制するも、すぐに2点取られ、しかし、その後はヴァネク、ポミンヴィル、ゴースタッドがゴール、最後に、手術で2カ月欠場していたデュモン(写真)が復帰後初ゴール。実にめでたい。守ってはミラーがまたしてもワデルGMに五輪選考の誤りを見せつけたのだった。
 この試合ではセイバーズの現乱闘係ピーターズと元乱闘係ボールトンが乱闘。また、コヴァルチャクが不正なスティックを使ってペナを取られた(掲示板によると、これはけっこうみんなやってることらしい)。また、カリーニンがぶっ倒れてしばらく起き上がらないということがあったのだが、大丈夫だろうか。
 ところで最近2試合で3ゴールのヴァネクは今季、50ポイントを超えると予想されているのだが、セイバーズのルーキーで最後に50ポイント以上を上げたのはデレク・プラントらしい。前にも書いたように、ヴァネクにはプラントのルーキー・イヤーの56を超えてほしいのだが。番号も同じだし。ヴァネクが50ポイントを超えたときには、プラント以来ということで、プラントの名前があちらのメディアに出るだろうか。
 で、そのプラントだが、アジアリーグのレギュラー全日程が終了し、クレインズのデレク・プラントがポイントとアシストの2冠に輝いた(おめでとう!)。ゴールは残り試合の多かった韓国・ハルラのソン・ドンファン。プレーオフはハルラが2位シードになったため、2月の1回戦はコクド対バックス、王子対バイキングスとなった。

2006年1月31日

2006年1月

遺恨試合 06/1/30
ペンギンズ@ダラス 06/1/29
なんじゃいな 06/1/27
コノリー負傷 06/1/25
雪と請求書にはばまれて 06/1/24
またもノーゴール! 06/1/22
フランクフルト・ライオンズ 06/1/22
意外なことごと 06/1/21
「ミュンヘン」のことなど 06/1/20
デレク・ロイ 06/1/18
ハッピー・バースデー 06/1/17
13年ぶり 06/1/16
モギルニー、AHLデビュー 06/1/15
サンダーソンにやられた 06/1/14
元セイバーズな人々 06/1/13
99年ファイナルの感想 06/1/12
ついに見た 06/1/11
北海道対決を見る 06/1/10
新年早々やばい 06/1/9
勝てば客は来る 06/1/8
手術とおめでた 06/1/6
正月早々 06/1/3
大晦日から新年へ 06/1/1


遺恨試合 06/1/30

 ダラス公式サイトのビデオ、1999年4月14日のダラス対フェニックスというのを見たら、これが遺恨試合であった。その数週間前、ダラスのモダノがフェニックスのJRにチープショットされていて、ダラスの方では、今度対戦するときはやってやろうってな雰囲気になってたらしい。てなわけで、この日、今度はハッチャーがJRにぶつかっていき、JRは口から血を流して、結局は途中退場という荒れた試合。ビデオも試合なんかそっちのけで、流血や乱闘のところばっかり選んで編集しているという、試合が見たい人にはおすすめできない内容。で、そのあと、ハッチャーとカチャックがやりあってたり、両チームの控えゴーリー、ターコとハビブーリンがベンチでそばにいるのが映ってたり。きわめつけは、テッポがダラスの選手にチェックに行った直後、別のところでプラントがぶっ倒され、それをきっかけに大乱闘に。起き上がったプラントがのこのこと大乱闘の現場へ行き、フェニックスの選手のジャージを引っ張ったりしてるのが笑えるのでした(無事でよかったね)。
 このときのプラントはセイバーズからトレードされてまだ1カ月くらいのはずだけど、それでも、プラントがやられたってんで、みんなが乱闘するのだね。セイバーズだと当時は、ロブ・レイとかバーナビーとかメイとかが出て行ったんだろか。今のセイバーズはロイがボコボコにされても誰も行かないってんで、不満が出てる(まあ、状況が違うのだが)。
 このビデオにはプラントのシュートも映ってたが、前に見たセイバーズ時代のと同じ特徴のあるスラップショットだった。セイバーズ時代のプラントのスラップショットはものすごく強かったのだそうだ。


ペンギンズ@ダラス 06/1/29

 ダラスの勝ち試合しかないとはいえ、やはり拾って見てしまうダラスのビデオ・アーカイヴ。今日は2001年1月19日、ダラスで行なわれたスターズ対ペンギンズを見た。マリオ・ルミューが引退からカムバックしてまだ日が浅い時期の試合である。画面が小さくて見づらいけど、私のような立場の者はぜいたくは言っていられない。見られるだけで何でもありがたいのである。1ピリ終了後のインターバルにはマリオのインタビューもある。試合も点の取り合いで、OTまでもつれ込んだ末にダラスが6対5で勝つという、なかなか面白いものだった。いろんな選手がゴールするのも、高見の見物の私には楽しい限り。それにしても、この頃のペンギンズはスターぞろい。例の某K選手がケガしてたが、このKは(カスパレイティスだよ)2001年のプレーオフでセイバーズを葬った天敵でもある(カスパレイティスのゆるいシュートが止められなかったので、ハシェックがキレてトレード要求したと言われている)。
 他のチームもこういうビデオ・アーカイヴを作って、試合が見られるようにしてくれたらなあと思う。特にセイバーズ! でも、セイバーズのあのしょぼい公式サイトでは百年たっても無理だろ。ダラスはやっぱり金があるのか。でも、それだけではないような気もするのだが。
 マリオの最後の試合は私が釧路へ行っていたときのセイバーズ戦だったのだな。釧路へ行っていたから、この試合はラジオで聞いていないのだった。


なんじゃいな 06/1/27

 現地時間1月26日、トロントで行なわれたセイバーズ対リーフス。セイバーズが8対4で勝ち、リーフスは9年ぶりの7連敗。例によって例のごとく、レフはリーフスにえこひいき、リーフスのダーティなプレーにはペナを取らず、セイバーズは次々とペナを取られ、それでもセイバーズはベルフォアから4点(ヘヒト、ロイ、キャンベル、ヴァネク)、ルンドクヴィストから3点(ポミンヴィル、ドゥルーリー、ヴァネク)、最後にマッキーがエンプティネットにゴール。リーフス・ファンでさえも、「ブリエアもいない、コノリーもいない、レフのリスペクト(えこひいきとも言う)も得られないセイバーズに負けた」と書いていた。
 セイバーズはブリエア、コノリー、パイアット、メアに続いて、この試合はテッポも欠場したのだが、テッポのケガは軽いようである。ただ、4点も取られたのは、レフのえこひいきもあるけど、やはりディフェンスがあまりよくなかったようで、こういうところでテッポの重要さがわかるというもの。リーフスも主力をケガで何人か欠いているが、中でもマッケイブの欠場が痛いらしい。
 それにしても、ドミやベルフォアがダーティなのは想定内だとしても(タッカーは欠場)、本来、汚いプレーはしないはずのサンディンまでがこの試合ではセイバーズの選手の顔を次々と殴り、なのに一度もペナ取られないのだと(サンディンは何をしてもいいのか)。誰だか知らないが、ミラーの頭を後ろから蹴ったやつもいて、これもペナ取られてない。3ピリ終了間際にはタリンダーがペナ取られたが、タリンダーはロッカールームに治療に行き、ペナボックスにはデュモンがかわりに入るという事態があったのだが、タリンダーはサンディンに殴られたのだと(殴られた方がペナかよ)。まったくもって最後までなんじゃいなな試合なのだが、そのあと、マッキーが自軍の陣地から一気にエンプティネットにショートハンデッド・ゴール。その0・3秒後に試合終了。マッキーはセカンド・スターに(ファースト・スターは2ゴールのヴァネク)。最後は笑って終わったけど、サンディンに殴られた連中は大丈夫かいな。
 この試合、セイバーズの8ゴールの内、3つがアシストなし。これもまた、なんじゃいなであった。
 この日、もう1つ、なんじゃいなだったのは、ハブス対センズでハブスのSOGが12だったこと。アジアリーグのドアマット・チーム並みじゃねーの。


コノリー負傷 06/1/25

 昨年、スポーツヘルニアの手術を受け、ずっと欠場していたJ・P・デュモンがようやく24日のレンジャーズ戦で復帰したと思ったら、その試合中にチームのリーディング・スコアラーでアシスト・リーダーのティム・コノリーが負傷。6~8週間は絶望になってしまった。コノリーはポイントとアシストだけでなく、PPやPKでも力を発揮していた。スポーツヘルニアで3月後半まで無理のブリエアに代わり、トップラインのセンターをつとめていたのだ。しかも、重い脳震盪で1シーズン棒に振り、ようやく今季、ドラフト全体5位の底力を発揮してきたというのに。しかも、ケガをさせたのが、相手チームの選手を次々葬ることで有名な某Kだというので、HCはカンカンである。これでブリエア、コノリー、パイアット、メアの4人がケガ人リスト入り(フィッツパトリックはなんで出てないんだっけ)。このほか、ドゥルーリーも万全でない、トリノ五輪は休ませたいという声もある。こうなったら、この日の試合でゴールしたヴァネク、コタリク、ゴールしそこねたアフィノゲノフなどによほどがんばってもらわなければ……。
 とりあえず、試合は2対1でセイバーズの勝ち。


雪と請求書にはばまれて 06/1/24

 ノーゴールの件は思い出すとむかつくけど、そんなにこだわってるわけじゃないのだ。むしろ、やっぱ、先週末、釧路に行けばよかったと、そっちの方が後悔。実際、直前まで行くかどうか迷ったが、東京は雪が降ってくるわ、クレジットの請求書が来るわ(釧路と苫小牧の旅費です)、金曜にはセイバーズがカナックスに負けるわ……これまでセイバーズの勝ちを見届けて、いや、聞き届けてクレインズの応援に出かけていたので、負け運を持っていってしまうのもいやだなあと。
 で、先週末のクレインズ対ハルラは、前に書いたように土曜日はクレインズが5対0で快勝。苫小牧で2連戦、そのあと2日休んで釧路で2連戦のハルラ、さすがにお疲れかと思いきや、日曜は追いつ追われつのシーソーゲーム。クレインズが2対1として逃げ切るかと思ったが、3ピリ終了直前に追いつかれ、OTでクレインズのルーキー、西脇がゴールして勝った。しかし、ハルラはOTに持ち込んだことで1ポイントを稼ぎ、リーグ2位の可能性を残す。一方、コクドはバックスに勝ち、王子もバイキングスに勝利。これで日本の4チームはレギュラー全日程を終了。あとはハルラとバイキングスの成績で順位が決まる。
 アジアリーグはラジオさえもないので、掲示板の実況に頼るしかなかったが、やはりハルラは手ごわいチームのようだ。土曜は1G1Aだったプラントは日曜は1Aのみ。クレインズは現在ゴール王のソンにはゴールさせなかったが、3ピリ終了間際の同点は2人のネドベドとマルティネツのチェコ人トリオによるもの。元コクドの瀬高もアシストしてるしなあ。コクドと王子に土をつけ、クレインズにはOTまで持ち込む。今、リーグで2番目に強いのはハルラだと思う。もちろん、プレーオフに向けてコクドと王子も立て直してくるだろう。
 ファンサイトに最終戦の写真がアップされていたのがありがたかった。しかも、プラントの写真がいっぱい。釧路でもゴールして派手なガッツポーズをしたようだし、やっぱりきびしいチェックを受けていたようだし、3ピリ終了間際に同点にされたときはスティックを投げ出したという写真には、これまでにも感じていた勝利への執念を感じた。移籍間もないダラスのベンチで小さくなっていた彼の映像を見てしまうと、今は主役になれる場所で生き生きとしているのだと思う。
 さて、できるだけ安くプレーオフに行く方法を考えよう。もしも釧路でスイープならず、韓国や中国へ行くことになったら……まさかそこまでは、と思うけど、行きたくなったときに後悔しないようにパスポートは取っておくか。で、せっかく取ったんだからバッファローへも行ってみる、というふうになるのかどうか……。


またもノーゴール! 06/1/22

 今日はとことんむかついているのだ。セイバーズ、ノーゴール、パート3。またもノーゴールをゴールにされた! ロビン・レゲアが蹴ったのをゴールにされたのだが(フレームズ側はスケートに当たって入ったと言ってるようだが)、明らかに蹴った動作があって、すぐにビロンが抗議。トロントのオフィスの人もラジオで「あれは蹴ったからノーゴール」と言ったのに、リキャップでは「ビデオリプレイをしたが、ゴールと認められた」と出た。本当にビデオリプレイしたのか、という疑問が出ている。
 確かにこの試合はフレームズが圧倒していて、あのゴールがなくてもセイバーズは負けたと思う。でも、1対1の同点のあとのゴールで、これが試合を決めてしまったという面もあるだろう。しかも、ファースト・スターがレゲアだって……キプルソフにしとけよ(実際、よさそうだった)。
 ノーゴール、パート3なのは、99年のファイナルのハルのノーゴールのあと、多分2001年のプレーオフだと思うが、ルクレアのノーゴールがゴールにされたというのがあったらしい。
 今季はオフィシャルに対する不満があちこちで出ていて、公平に見てもおかしなジャッジが多いらしい。特にセイバーズには不利なジャッジが多く(アウェーだけでなくホームでも!)、記者会見で記者から質問が出たくらい。そこへこのゴールだから、セイバーズ・ファンはますます、「NHLはセイバーズが勝つのがいやなのだ」と思ってしまうのだ。
 この試合で唯一、胸がスカッとしたのは、3ピリ終了直前にあのデレク・ロイがフェレンスとファイティングしたことである。あのちっこいロイ、5フィート9インチしかなくて、いつも相手チームにボコボコにされているロイがフェレンスに向かっていったのだ(写真)。チームメイトは助けてくれないし、相手チームのファンはダイブ野郎とか言うし、セイバーズ・ファンの中にさえ、あんなヤワなやつはチームの面汚しなんて言うのがいるんだから。がんばれ、ロイ! まあ、この試合はロイと、ゴールしたアフィノゲノフ以外はだめだめだったらしいけどね。


フランクフルト・ライオンズ 06/1/22

 2月10日から12日に行なわれる長野カップと、その後のチャレンジカップにドイツリーグのフランクフルト・ライオンズが参加するそうである(詳しくは日本アイスホッケー連盟のサイトへ)。
 このフランクフルト・ライオンズ、元コクドのクリス・ブライトがいるのだが、実は、昨年オフにNHLを引退した元セイバーズのジェームズ・パトリックもいるはずなのである。パトリックも日本に来るのだろうか。来れば、また1人、元セイバーズが日本で見られることになるのだが。パトリックはドイツリーグ終了後はセイバーズのコーチング・スタッフに戻る予定なので、その辺どうなのかなあと思うけど。ライオンズの出る試合は夜ばかりだけど、日帰りできるかな?
 ドイツリーグといえば、昨季、ロックアウト中、セイバーズのヘヒトがマンハイムでプレーしていた。そのとき一緒だったのが、クレインズのプラントと王子のポドーランで、マンハイムは確か、プレーオフのファイナルまで行ったはず。
 で、例のダラス公式サイトの99年プレーオフの映像をつまみ食いしてわかったのだが、1回戦の相手エドモントンに現セイバーズのグリアが、2回戦の相手セントルイスにやはり現セイバーズのヘヒトが、そしてカンファレンス・ファイナルの相手コロラドにもやはり現セイバーズのドゥルーリーがいたのだ。しかもこの3人は今季、ラインを組んでいるのである。

 土曜日に釧路で行なわれたクレインズ対ハルラ。クレインズは主力がポイントを稼ぎつつ、相手の選手にはポイントを稼がせず、5対0で勝利。プラントは1ピリでさっさと1G1Aを稼いだあと、2ピリ最初にハルラのチェコ人ゼマンとラフィングしたとか(今までハルラのチェコ人を3人と書いていたけど、4人でした)。土日で日本の4チームはレギュラーシーズン全日程を終了、クレインズは3月まで試合がない。やっぱり行きたかったなあ、と思うのであった。


意外なことごと 06/1/21

 アジアリーグはレギュラーシーズン1位がクレインズ、6位がアイスバックスにすでに決まっていて、6位以上がプレーオフ進出、で、残る2位から5位が大混戦なのだが、1月20日に神戸で行なわれたバックス対コクドでバックスが勝ち、ますますわからなくなってきた。
 この試合では、昨年暮れに骨折で帰国してしまったポディーンが復帰。1G1Aの活躍で、やっぱり大将がいると違うのね。これで22日に日光でまたコクドに勝ってしまったらどうなることやら。バックスの順位は関係ないが、どこが何位になるかによってプレーオフの対戦相手が決まる。1位と2位はシードされていて、セミファイナルからの参加。3位から6位が1回戦を戦う。で、1位はクレインズだが、2位がわからないのだ。最有力と見られていたコクドはパーピックを欠いてから力を失っているような気がするし、次に有力と見られていた王子はこのところ負け続き。そこへ台頭してきたのが韓国のハルラ。現在ゴール王のソン・ドンファンと3人のチェコ人の活躍で連勝を続け、今年に入ってからはコクドに1勝1敗、王子にも1勝1敗。そして、クレインズとは、昨年秋に対戦して1勝1OT敗。この土日に、今度は釧路でクレインズと対戦する(ああ、行きたかったなあ)。この結果によっては、ハルラ2位の可能性が出てくるのだ。
 個人成績では、ゴール王はハルラのソンが1位、僅差でデレク・プラントらクレインズの選手が数人並んでいるが、残り試合の多いハルラのソンに決まりそうだ。ポイント・ランキングはゴールもアシストも多く稼いでいるプラントが2位以下を大きく引き離しているので、これはプラントに決まりそう。アシストは今のところ、プラントが1位で、2位以下に伊藤賢吾らクレインズの選手たちとハルラのマルティネツがいる。これは残り試合の多いハルラのマルティネツがプラントを追い越すかどうかという微妙なところである。

 ところで、99年3月にセイバーズからダラス・スターズに移籍し、タナボタ・カップ獲得してしまったデレク・プラントだが、この99年プレーオフでの彼の唯一のゴールは、なんと、ダラスをカンファレンス・ファイナルに導く同点ゴールだった! 2回戦の第6戦、3ピリ終了まぎわに同点ゴールしてOTに突入、そしてモダノが決勝点をあげている。
 このときのプラントはファイナルをスクラッチされるなど、まるでいいところがなかったのだが、それでもこういうゴールがあるなんて、やっぱりツキがあるのかなと思ってしまう。セイバーズ時代の97年プレーオフ第7戦のOTゴールも、その前の3ピリ同点ゴールも、ある種、ラッキー・ボーイ的な感じはあるし(でも、ぼたもちのある棚の下へ行って、それを受け止めるのは実力なのだよ)。
 それにしても、もしもプラントをダラスにやらなかったら、セイバーズが優勝してた? どうだろねえ。


「ミュンヘン」のことなど 06/1/20

 スピルバーグの新作「ミュンヘン」の試写会に行ってきた。はじめに主演のエリック・バナが舞台挨拶をしたので、今日あたり、新聞やテレビに出るだろう。
 映画は1972年のミュンヘン五輪で起こった、パレスチナ・ゲリラ「黒い九月」によるイスラエル選手虐殺事件の後日談。怒りに燃えるイスラエルは、工作員たちに「黒い九月」のリーダー11人を暗殺させようとする。テロリストを殺すのが正義だと信じた工作員たちだが、しだいにさまざまな疑念や恐怖にとらわれていく。
 とにかく、暗くて重くてしんどい映画だが、今の時代に見る価値のある映画であることは確か。「黒い九月」と11人というのが9・11を連想させ、しかも、ラストはマンハッタンに建つツイン・タワーである。報復の先に平和はないというテーマが相当にはっきりと出てきている。また、妻子と離れている主人公が家庭を思い(キッチンのディスプレイをよく見ている)、最後に妻子の元に帰るというのはスピルバーグの前作「宇宙戦争」に重なる。父や母のモチーフもある。その一方で、これまでのスピルバーグ映画とは大きく違う肌触りのようなものを感じる。
 ミュンヘン五輪事件はオリンピックに政治が持ち込まれた悲惨な事件だが、オリンピックに政治が持ち込まれたのはこれが初めてではない。ナチスドイツ時代のベルリン五輪はヒトラーの宣伝に利用された。そのヒトラーが台頭した都市がミュンヘン。「ミュンヘン」とは、実に奥深いタイトルである。(2月4日公開)

 昨年、セイバーズのビロンが記録した先発13連勝の秘話が「バッファロー・ニュース」に出ていた。実は、ビロンはテッポの経営する会社モントリオール・スポーツのスティックを使い始めてから13連勝が始まったのだそうだ。しかも、13連勝目の試合の最後にこのスティックが折れたというから不思議。
 モントリオール・スポーツはテッポの父親が創設した会社で、その後、父はコーチに専念するため、会社を手放した。しかし、会社の経営者がその後、テッポに会社を譲り渡し、現在に至っているとのこと。この会社のゴーリー・スティックは、03/04シーズンにキプルソフが使用したことで一躍有名になったらしい。
 で、モントリオール・スポーツのHPにはビロンの写真も出ているわけです。


デレク・ロイ 06/1/18

 デレクはデレクでもデレク・ロイ。今、セイバーズにいるのはデレク・ロイ。03/04シーズン後半に活躍したルーキー。だが、今季はオープン戦の成績が悪く、二軍スタート。それが、上がケガ人続出で一軍に上がり、相手のペナを誘うプレーで活躍中。相手チームのファンからは「ダイブ野郎」とか、「ちょっと当たったくらいでおおげさな」と言われているが、セイバーズ・サイドに言わせると、「デレク・ロイがあんなにボコボコにされてるのに、なんでレフはペナ取らねーんだ!」うーん、ラジオ聞いてても、掲示板見ても、ロイがまたやられたとか殴られたとかそんなのばっか。もう1人のデレク同様、小柄なセンターなのでねらわれるのだろうが、同じ小柄でもドゥルーリーやブリエアは強いから不思議。
 というわけで、現地時間1月16日のエドモントンでのオイラーズ戦も、ロイが相手のペナを誘ってセイバーズは次々とパワープレーに。まあ、オイラーズもだいぶ乱暴なプレーをしてたようだし、乱闘もいろいろあった。試合の方は、しょっぱなにミラーが1点取られるも、コノリー、アフィノゲノフ、そして、デレク・ロイがゴールして3対1で勝利。大量得点のあとは点が取れずに負けたりするものだが、勝ててほっとした。
 オイラーズには元セイバーズのペカがいるが、この日、ゴールしたコノリーはペカのトレードでアイルズから来た選手。今季、突然、ブレイクしたコノリーに対し、ペカはまったくふるわず、結局、このトレードはセイバーズが得をした格好になっている(今のところは)。


ハッピー・バースデー 06/1/17

 今日はクレインズのデレク・プラントの誕生日である。で、もう35歳のオヤジなのだが、アリーナで見てると、あまりそう見えない。私が年とってるせいかもしれないけど、お茶目ないたずらっ子のように見えることが時々ある。
 アジアリーグの開幕戦で見たときは、とにかく張り切ってるなあ、というのが第一印象。氷上には真っ先に出てくるし、プレーも張り切ってた。でも、顔はどこか神経質そうな感じがして、しかも、レフにクレームをつけること、つけること。もしかして、アジアリーグの氷と合わないのだろうか、と少し心配した。そのうち、これがデレク・プラント・クォリティだな、もしかして、と思うようになった。先だっての苫小牧での王子戦2日目も、レフにクレームつけたり、王子の新外国人ポドーランにひとこと言ったり……北米ではクレームばかりつける選手は泣き虫と言われて軽蔑されるのだが、レフにクレームつけるのも作戦なのは事実。
 セイバーズ・ファンの間では、97年プレーオフのプラントのOTゴールはいまだに語り種で、記憶に残る選手であることは間違いない。その一方で、ヤワなやつとかいうふうにも記憶されている。うーん、アジアリーグの試合でも、それはなんとなくわかるなあ。まあ、ここは北米じゃないから別にいいんだと思うけど……。手を出さずに口を出すーーこれがプラント・クォリティ、かもね。
 もうひとつ、彼のクォリティだと思うのは、目立ちたがりやだということ。クレインズのためにうんと活躍して目立ってください。ちなみに、クレインズは土曜と日曜のバイキングス戦に2連勝。プレーオフには1位で通過が決まった。


13年ぶり 06/1/16

 現地時間1月14日のセイバーズ対キングスはうひゃあ、どひゃあな試合になってしまった。
 開始5分以内にマッキー、ドゥルーリー、コタリクがゴール、キングスはゴーリーのガロンを下げて、AHLから上がってきたばかりのルーキー、ハウザーをNHL初出場させる。ところが、2分もするとまたガロンに戻し、ガロンが4点目を取られてまたまたハウザーに交代。4点目のヘヒトはその後、ハウザーから2点取ってハットトリック完成。そのあと、今度はポミンヴィル(写真)が3連続ゴールでナチュラル・ハットトリック。最後にパイエがNHL初ゴール、アシストしたノヴォトニーは初ポイント。ミラーは1点取られて完封は逃したが、セイバーズが10得点したのは13年ぶり。キングスが10失点したのも13年ぶりだそうだ。
 セイバーズとキングスはどちらも現在、ランキング上位にいるが、ケガ人が多くて困っているのも同じ。それでも強いキングスは、2日前にはボストンを完封。しかし、ガロンは完封するかと思えばあっさり炎上もしてしまうのでよくわからん。控えのラバーベラが二軍で調整中とかで、代わりに上がったハウザーは、二軍では福藤豊と一緒にベンチ入りしたこともあるので名前は知っていたが、いきなりこういう場面でNHLデビューってのは少々気の毒であった。パイエとかノヴォトニーとかも最近NHLデビューした新人なんだけど。ポミンヴィルもちょっと前に二軍から来た選手で、今のセイバーズはアマークスがいっぱい。というより、あれだけケガ人が出ても二軍でまかなえるってのがすごいのか……。とにかく、PPじゃないと点が取れないとか、フォワードがスランプとかはとりあえず、全部払拭。とはいっても、キングスにとってはこれはあきらめるしかない試合だったので、セイバーズはこれでいい気になってはいけない。
 バッファローのアリーナはこの日もソールドアウト。このところずっとソールドアウトなのに、あまり勝てなかったのだが、この試合を見に来たお客さんは溜飲を下げただろう。10点といえば、オタワに10点取られた11月初めの試合をどうしても思い出してしまうのだけど、今季のうちにセイバーズが10点取る試合があるとは思わなかった。
 ところで、こういう大差のついた試合では乱闘がつきものだが、試合終了と同時にレフがさっと出てきて、乱闘できないようにしたらしい。もっとも、両チームの乱闘係は3ピリ半ばに乱闘して、アンスポ、ミスコンですでに退場処分になっていた(キングスのエイヴリーは一度に24分のペナ!)。ただでさえケガ人の多い両チームなので、これ以上、ケガのないようにしてもらいたいものだ。また、この試合では、ラフHCの采配が光っていたそうである。


モギルニー、AHLデビュー 06/1/15

 ウェイバーをクリアして二軍落ちになったデビルズのモギルニーが、現地時間1月13日、ロチェスターでのセイバーズ二軍対デビルズ二軍の試合に出場。セイバーズ二軍アマークスのフォワードとディフェンスを次々とかわし、ゲーム・ウィニング・ゴールを決めた。
 モギルニーはセイバーズのドラフト・ピックだが、最初から一軍だったので、アマークスではプレーしていない。ドラフトされた当時、世の中はまだ冷戦の時代。ソ連代表としてストックホルムの世界選手権に参加していた彼は、亡命してセイバーズに入りたいと連絡。セイバーズのスカウト、ドン・ルースはソ連当局に見つからないよう、3日間、モギルニーとストックホルムのホテルを転々としていた。その間、GMのミーハンが亡命の手続きを進めていたが、2人は命の危険があるかもしれないと言われたり、誰かがこっちを見てるとKGBじゃないかと思ったりしたそうだ。
 アマークスの選手たちはモギルニーだからといって遠慮せずに、ガンガン、チェックに行っていたそうである。NHLで1試合だけ出場したあと、また二軍に戻されたペイシュは、デビルズが払うモギルニーの年俸の額を聞いて、「ばかげている。彼の年俸はうちのチーム全体の年俸より高い。両方のチームの年俸を合わせてボーナスを加えたより高い」
 セイバーズはヴァネクがケガで休場、ゴースタッドもまだ無理、ということで、二軍から再びソーバーンが呼ばれた。また、コヨーテズ戦ではノヴォトニーがNHLデビューしている。今季、NHLデビューした新人は数知れず、の状態。
 3年前の1月13日はセイバーズが破産した日だった。このところ、HSBCアリーナは大盛況で、最近8試合の内、7試合がソールドアウト。残る1試合もほぼ満席。次の試合もすでにソールドアウト。もはや破産は遠い過去に。


サンダーソンにやられた 06/1/14

 元セイバーズな人々、なんていう文を書いたら、元セイバーズのサンダーソンにやられてしまった。99年ファイナルのビデオなんか見たのがいけなかったのかしら(サンダーソン、出てた)。不調のコヨーテズに負けるなんて、セイバーズはいよいよヤバイ。ビロンとディフェンスとPKユニットはがんばってるのに、フォワードがスランプ。というより、ケガ人続出。すでにトップラインのブリエアとデュモンが11月頃から欠けてるが、そのあと、パイアットもケガ、そして、ゴースタッドが脳震盪。その上、今度はこのコヨーテズ戦でメアが脳震盪、ロイとカリーニンがパックが当たってケガ。ロイとカリーニンは次の試合は大丈夫らしいが、メアは深刻なようだ。ゴースタッドは次は出られるかも、とか。
 現地時間1月12日のこの試合、平日にもかかわらず、ソールドアウトだった。次のキングス戦もすでにソールドアウト。バッファローにはダフ屋が出てるそうである。ニューヨーク州ではダフ屋からチケットを買うのは合法だけど、相手を選ばないと怖い目にあうんだとか。

 アジアリーグはいよいよ今月でレギュラーシーズン終了となるのだけど、プレーオフでクレインズのライバルになるチームが今ひとつ予想がつかない。前はコクドだと思ってたんだけど、そのあとは王子かな、と思い、最近になって韓国のハルラが頭角をあらわしてきた。ハルラはソン・ドンファンという選手と3人のチェコ人選手(内1人は元リーフス)が大活躍。ソンは今、ゴール・ランキング・トップで、3人のチェコ人も各種ランキングの上位にいる。ポイントとアシストは相変わらずプラントがトップ、クレインズの選手も何人か上位にいるけれど、クレインズのレギュラーシーズン最後の試合が1月下旬のハルラ戦なのだ。コクド戦、王子戦に続いて、気になるカードになっているのだけど、そんなに何度も北海道へ行くわけにはいかないしなあ。3月にはプレーオフがあるし。バッファローに試合を見に行くなら3月上旬のライトニング戦、と思っていたけど、アンドレイチャクがもういないならいいや。結局、1月初めのライトニング戦がアンドレイチャクのバッファローでの最後の試合だったのね。


元セイバーズな人々 06/1/13

 デビルズのモギルニーに続き、タンパのアンドレイチャクもウェイバーにかけられ、それをクリアーして二軍に所属、プレーはせずに年俸だけもらうことになったようだ。優勝に貢献したキャプテンになんてことを、というファンもある一方、アンドレイチャクは今のNHLについていけないという現実を指摘する冷静な意見も多い。年俸や安いし、成績もそんなにひどく悪くはないのだが、最近はスクラッチもされていた。セイバーズのファンは今でも彼が大好きなので、セイバーズのジャージで引退を、という声もあるが、モギルニーも入る場所がないのに、ましてやアンドレイチャクは……。アンドレイチャク自身も他のチームへは行きたくなかったようで、ただ、年俸が欲しいので引退は先延ばしにしたようだ。
 一方、年俸が高く、しかも2年契約のモギルニーはトレード先が見つからない場合、二軍でプレーすることになる。年俸さえ安ければ貰い手はあるのに、これもまたサラリーキャップ時代の現実。もっとも、オフには引退をほのめかしていたので、引退の可能性もあるとか。
 ペンギンズ、デビルズに続いて、今度はアイルズのヘッドコーチがやめることに。またまた、セイバーズの元HCテッド・ノーランの名前が噂にのぼっているが、アイルズはGMを何とかすべきだろう。

 流れ流れて極東の日本にいる元セイバーズのデレク・プラントは、先日の苫小牧での王子戦2日目に、久しぶりにクレーマーぶりを披露。この試合、何度も乱闘が起こった荒れた試合だったのだが、手は出さないかわりに口を出すプラントはレフにしつこくクレーム、王子の新外国人ポドーランにも何か言っていた。レフにクレームというのは作戦でもあるようだし、これが彼のクォリティなら、ま、いいか。


99年ファイナルの感想 06/1/12

 ついに見ることができた99年のカップ・ファイナル。これまでさまざまな記事を読んでいたけれど、見るのと読むのでは大違い。ひとことで言うと、ものすごくディフェンシヴな試合ばかり。もしかして、今のセイバーズの方が面白い試合をしてるかもしれないぞ、と思う。
 ダラスは年俸総額がものすごく高くて、選手もスターぞろい。対するセイバーズは高いのはハシェックだけで、あとは地味な選手ばかり。ペカ、シャターン、ジトニクはその後、高い年俸を取るスター選手になったけれど、ほかは……。そして、このときのロースターの内、今でもセイバーズにいるのは、ディフェンスのジェイ・マッキーだけ。ただ、GMとHCがあのときのままなのだ。
 4試合を見て、印象に残ったのは、ジトニクとマッキー。実は私がこのファイナルで一番見たかったのはマッキーで、彼は今季、クラッチング・アンド・グラビングのDから新しいNHLのスタイルに脱皮し、ゴール前で体を張ってパックを止めるなど、ファンの間で非常に高い評価を得ている。ゴールやアシストが少ないので、スコアボードには名前が出ないが、ブロックト・ショッツはリーグのトップクラス。こういう、数字に現れないところでしっかり仕事をする選手をきちんと評価するのがセイバーズのファンなのだ。
 このファイナルを見て、ファンが評価するマッキーの仕事の片鱗を見ることができた。ジトニクはDの要の面目躍如。ペカのアグレッシヴなプレーも印象に残った。シャターンは、この頃はほんとにういういしいなあ。ジトニクがペナ取られてPPゴールされるのは今と同じじゃん。ハシェックは前に倒れ込むとリバウンドの処理ができない。だから、スケーターが次の瞬間に前に出て、リバウンドを処理するのもよくわかった。逆に、ベルフォアのリバウンドを打とうとしたら、ダラスの選手が前に出て防いでしまうシーンもあった。スーパー・ゴーリーが1人で防いでいるのではなく、GとDの連携が重要なんだなあ。当たり前のことにいちいち感動するなと言われそうですが。
 それにしても、ダラスのようなスター軍団相手に、セイバーズのような弱小貧乏チームが互角に戦ってるのがすごい。レギュラー・シーズンの成績だってずいぶん違うし、正直、ここまで互角にやってるとは思わなかった。第6戦なんか、どう見てもセイバーズが運が悪いとしか思えない。ダラスの先制点はハシェックの脚とサイドバーのほんの少しの透き間を運よく入ってしまったのだし、同点にしたあと、セイバーズが勝ち越せるチャンスが何度もあった。それが運悪く、みんな、入らないのだ。そして、あの、ノー・ゴール。神様がダラスにえこひいきしたとしか思えない。もちろん、ここで勝っても、第7戦でダラスに負けたかもしれないのだが。
 バッファローは75年にセイバーズがファイナルに出るも優勝できず、90年代にはビルズが4年連続スーパーボウルに出るも敗退、そしてこの99年と、スポーツの神様に見捨てられたような町なのだ。
 それでも、第6戦の雰囲気をまるごと楽しめたのは、私にとっては幸運だったと言えるのかな。バッファローのアリーナの雰囲気や音楽は、今、ネットラジオで聞くのとまったく同じだし。今季のファイナルがまたこのカードになる可能性もまったくないわけではないし(ないですよ、ないって)。あとは勝ち試合が見たいなあ。


ついに見た 06/1/11

 火曜の深夜、スポーツアイでNHLの試合が放送されているとき、私は99年のカップファイナルの第6戦を見ていた。いや、実際には11時半くらいから見始めて、見終わったのは午前5時。第3OTまで行った試合だ。放送はCBCのホッケー・ナイト・イン・カナダ。インターバルにはドン・チェリーのトークもあった。どこで見たって? ダラス・スターズ公式サイトのビデオ・アーカイヴです。だから、ブロードバンドでウィンドウズ・メディアがあれば、誰でも見られます。
 このビデオ・アーカイヴには99年のプレーオフのダラスの勝ち試合がすべてある。1回戦、2回戦、カンファレンス・ファイナル、そしてカップ・ファイナル。計16試合。セイバーズとのカップ・ファイナル、私はネットのビデオでごく一部を見ただけだったが、今回、負け試合だけど、6試合中4試合を見ることができた。ダラスでの第2戦は時計がまわっているシーンはほぼノーカットなので、試合がまるごと見られる(ハシェックをめぐる有名な乱闘つき)。バッファローでの第3戦は最後がちょっと欠けてるが、スタンドが深紅に染まったバッファローのアリーナや試合前の様子が見られる。ダラスでの第5戦は、あまり動きがない試合なので、途中、少しカット。そしてバッファローでの第6戦(スタンドは赤ではなく白)。これはCBCの放送をそのままアップしている(インターバルは一部カット)。
 ほかの3試合はフォックススポーツやESPNなのに、なんでこれはカナダの放送局なのか、最後にわかりましたよ。OTゴールを上から映してないんですね、この局。でも、ダラスの選手がカップを持ち上げているとき、スタジオで、ハルの足がクリースに入ったのではないか、あとで問題になるだろう、みたいなことは言っていた。そして、そのあとに、この件についてのNHLの言い分のビデオもアップされている。
 この映像を見る限り、選手もバッファローの観客も、この時点ではハルの足の問題に気づいていないようだ。試合後の表彰式では、スタンドからは時折ブーイングが聞こえるものの、拍手している人も多い。タナボタのデレク・プラントがカップを持ち上げたときは、さすがに大きなブーイングがあったが、ほかの選手のときはそんなになかったような感じ。セイバーズ・ファンはむしろ、このあと、ハルの足のことを知り、NHLが正しいジャッジをしなかったとわかってショックを受けたのではないか。セイバーズGMはこのとき、ビデオ・リプレイを要求したのに、受け入れられなかった。そこが問題なのだが(言うまでもないけど、ダラスには何の責任もない)、要するに、NHLの人たちがもう疲れてて、どーでもいいから早く終わりにしたかったんじゃねーの?
 んなわけで、このビデオ・アーカイヴはダラスの栄光の記録なのだけど、最後はちょっと、ケチがついてるわけである。
 なお、99年プレーオフ以外にも、マリオ復活の試合とか、メイプルリーフ・ガーデンズでの最後の試合とか、ベルフォア対ターコの師弟対決とか、ダラスでの最初の試合とか、なかなか興味深いビデオがある。ダラスの勝ち試合なんて見たくねえ、という人以外には、それなりに楽しめそうなラインナップ。まだ99年ファイナルしか見てないけど、プラントがプレーオフで1ゴールしてるはずなので、それを探して見てみよう(ファイナルはスクラッチでした)。


北海道対決を見る 06/1/10

 クリネックス@ネピア、釧路@苫小牧、日本製紙@王子製紙……いろいろ言い方はあるけれど、1月6日と7日に苫小牧で行われたクレインズ対王子の試合に行ってきた。
 札幌1泊2日の激安ツアー利用だったので、ホテルは札幌、6日の夜の試合のあとに特急で札幌に行ってチェック・イン、翌朝、今度は札幌から特急で苫小牧に、という日程。この特急が、なんだか知らないが、ものすごく混むのだ。まるで都心の通勤列車である。札幌-苫小牧の往復だけでもうぐったり。あとから考えたら、札幌のホテルはパスして苫小牧のホテルに自費で泊まるという手もあったんだな。とにかく苫小牧に行ったのは初めて。札幌は何度か行ったことあるけど、最後に行ったのは10年以上前なので、空港からJRで苫小牧に行くには乗り換えが必要だということを知らなかった!(昔は千歳空港駅から各方面への列車が出ていたのです。)
 そんなこんなで、あせりまくることが多かったのだが、苫小牧の駅から白鳥アリーナまでの歩道が全部、アイスバーン状態だったのにも困った。滑って転ばないように、おそるおそる歩いてアリーナに到着。釧路のアリーナもそうだったけど、ここも新しくて見やすく、音響がすばらしい。ホッケーは試合の合間に音楽が流れるので、音響がいいととっても気分がいいのだ(しかし、ホームの王子が得点すると、ベートーベンの第九が流れるのですね)。
 しかも、白鳥アリーナはほとんどが自由席。他のアリーナだったら指定席になるところが安い自由席料金で見られる。というわけで、まだスタンドがガラガラだったときにベンチ裏に陣取っていたら、しだいに応援団のような人たちが集ってきた。あれあれ、ここは応援団席だったの? と思っていると、クレインズ名物の応援が始まったでないの! どうやら、通路のすぐ隣りのブロックが応援団席のようなのだが、私のブロックも釧路から団体で来たようなお客さんがいっぱい。あとでわかったのだが、日本製紙ご一行様がバスを連ねて来ていたのだ。もちろん、私はクレインズの応援に来たのだから、ノー・プロブレム。敵地苫小牧でもこの一角はまるでホームのような雰囲気だった。

 クレインズ対王子は北海道対決ということで大変盛り上がるカードだそうだが、このカードはもしかしたらプレーオフを占うことになるかも、と思って、あえて行くことにしたのだ(12月の釧路のコクド戦に行ったのも同じ理由)。で、結果は12月のコクド2連戦同様、この王子戦もクレインズが2連勝した。6日は6対3、7日は4対2というスコアで、クレインズは多少あぶないところもあったが、ダーシのハット・トリックがあったり、クレインズの人気選手たちが次々ゴールしたりと、クレインズ・サイドとしては楽しい試合であった。プラントも2試合で3ゴール。特に6日の2ゴール目はパックを持って敵陣に切り込んでのゴールで、そのあと、派手なガッツポーズまで見せてくれた! いやあ、もう、拍手、拍手。釧路のコクド戦といい、この2試合といい、プラントは2ピリでゴールするってのがいいよね。だって、2ピリでゴールすると、ファンの目の前でゴールすることになるんだもの。ねらってるのかな。(ガッツポーズのゴールは3ピリでした。)
 年末から王子に加わった新外国人ポドーランは、経歴見たときに乱闘係みたいだなと思ったけど、やっぱりそんな感じであった。7日の試合は乱闘があったりして、ちょっととげとげしいところもあったのだが、夕方、空港へ行くと、雪のために飛行機が軒並み遅れていた。苫小牧は晴れていたのに、千歳に近づくにつれて吹雪になっていたのだ。帰りの飛行機、全日空かと思ったら、エアドゥーとの相乗り便だった。エアドゥーはねえ……飛行機狭いし、羽田に着いてからが大変(激安ツアーなんだから文句言うなって)。


新年早々やばい 06/1/9

 今年に入ってセイバーズは1勝2敗。年末から1勝1敗ペースになってしまって、ミニスランプとか言われている。現地時間1月7日のデビルズ戦も3対2で負け。1ピリでアフィノゲノフがゴールするが、すぐに3点取られ、3ピリ終了直前にヴァネクがゴールするもそこまで。ライトニング戦の途中でケガで退場したドゥルーリーがこの試合も欠場。ドゥルーリーがいないとフェイス・オフがまるで取れない。そして、Dの要ルドマンが風邪で欠場。ルドマンがいないとやはりDは不安定。同じDのフィッツパトリックがケガ人リストに入り、かわりに二軍からネイサン・ペイシュという新人が上がってきた。ペイシュは1アシストでNHL初ポイント。不評だったフィッツパトリックよりはいいと言われている。しかし、主力のケガで二軍から次々上がってくるので、二軍のアマークスが勝てなくなっている。セイバーズもこのままじゃ相当やばい。次の試合は12日なので、それまでにドゥルーリーとルドマンが戻ってくればいいが。
 7日は土曜ということもあって、バッファローのアリーナはソールドアウトだった。数時間前にオタワがハブスに負けてたので、勝てば1ポイント差に迫れたのだが……。これから西の強豪と当たることになるので、年明け早々、ほんと、やばいのである。


勝てば客は来る 06/1/8

 金曜と土曜は苫小牧にクレインズの試合を見に行ったのだけど、金曜の午前中はバッファローでセイバーズ対ライトニングの試合が行われていた。で、セイバーズの勝ちを確認してから北海道に出かけたのであるが、この日(現地時間で1月5日)のバッファローのアリーナは平日の夜にもかかわらず、ほぼ満員の盛況。セイバーズはこのところソールドアウトが続いていたし、これからもソールドアウトになりそうだというからすごい。「スター選手がいなくても勝てば客が来る」と一部の人たちが言っていたことが本当になりつつあるのだ。選手の年俸が安いので、今季は黒字になることがほぼ確定とか。今のセイバーズはみんなが家族のようにまとまっているらしいけど、オフになればまた賃上げ闘争でいろいろゴタゴタが起こるだろう。もしかしたら、今が一番いいときなのかもしれない。
 さて、そのライトニング戦、不調だったヘヒトと最近好調のドゥルーリーとタリンダー(写真)がゴールして、セイバーズが3対1で勝った。ケガで休んでいたカリーニンがこの試合から復帰。逆に、ドゥルーリーは軽いケガのために試合後半は出場しなかった。共同キャプテンの1人ブリエアが手術で2カ月は無理、かわりにもう1人のキャプテン、ドゥルーリーがチームの中心になって活躍していたのだが……ほんとにケガ人だらけなのに、よくやってると思うけど、これ以上、増えないでくれ。
 タリンダーは昨年、母国スウェーデンで起こしたスキャンダルでヒンシュクを買ったが、秋には子供が生まれて心機一転(てゆーか、奥さんが妊娠中の不倫だったんじゃねーの)、このところ、ルドマンの影響でディフェンスがよくなり、そしてゴールも増えている。
 この試合はしょっぱなからセイバーズがガンガン攻めていて、久々、安心して聞いていられる試合だった。でも、そのあと北海道へ出かけたので、だいぶ記憶が薄れてしまっている。まだ1日半しかたっていないのだけど。やっぱりちょっと疲れてます。苫小牧の話はまたのちほど。


手術とおめでた 06/1/6

 セイバーズと元セイバーズの選手たちのニュースをいくつか。まずはセイバーズの現役から。
 現地時間1月5日、ダニエル・ブリエアがモントリオールでスポーツヘルニアの手術を受ける。復帰までは最低8週間と見られている。
 1月3日、テッポ・ヌミネンに3人目の子供で初めての息子が誕生。おめでとうございます。

 元セイバーズで、昨年オフにデビルズと契約したモギルニーがウェイバーにかけられた。肝炎を患っていたエリアシュが復帰したため、キャップスペースを開ける必要が出たため。いくつか、名乗りをあげそうなチームはあるのだけれど、年俸350万ドルで2年契約がネックになりそう。それに、高いわりに成績が悪いのだ。セイバーズのファンの中には、モギルニーに古巣で選手生活を終えてほしいと思っている人もいるが、今のセイバーズにはモギルニーの入る場所がないのが現実。3月3日のラフォンテーヌの欠番セレモニーのときにモギルニーがいたらいいな、とは思うけどねえ。
 試合前のウォームアップで背中を痛め、アトランタ戦を急遽欠場したオタワのハシェックは、2日後のワシントン戦には出場。まさか仮病じゃないだろうな。コズロフに会いたくなかったんだったりして(笑)。オタワ戦でケガしたと思われたアイルズのジトニクは次の試合には出てたようだ。


正月早々 06/1/3

 元旦に近所の神社へ初詣でに行ったら、午後5時すぎだというのに長蛇の列。しばらく散歩して5時半頃戻ってもまだ長蛇の列。それどころか、どんどん人が来て並んでいる。並ぶのが嫌いな私はしかたがないので、近くのモスバーガーでコーヒーを飲み、6時をすぎて行ったら、さすがにもう並んでいなかった。
 この近辺は以前は元旦でも開いている店がいくつかあったのに、今年はみんな閉まっていた。なのにあの神社の混雑は何、と思ったのだけど、2日は雨。ああ、雨を予想してみんな元旦に来たのか。で、2日は近所の商店街へ行ったら、クリネックスが5箱で198円だったので買う。

 セイバーズは元旦のソールドアウトのホームで、フロリダ相手に負けてしまった。これでフロリダには3戦全敗。この前はルオンゴに「今季最高の試合」と言われたが、今回は「運がよかった」と言われたので、セイバーズもがんばったのだろう。ミラーも開始35秒のあのゴールがなければ……。元リーフスの2人にやられたのがやーな感じだし、マルタンHCに復讐されてるような気がしないでもないなあ。10月のワシントン戦と同じく、ニュートラル・ゾーンのトラップにやられてしまったのだ。セイバーズは他のチームにマークされてるから、これからは大変になるだろう。ただ、ゴールしたタリンダーが最近、非常にいいらしい。テッポのおかげでキャンベルが、ルドマンのおかげでタリンダーがすごくよくなっているとか。

 カナックスが「ミラーかビロンくれ、ミラーだったらいい選手出す」と言ったとかいう噂があるが、今度はアバランチがビロン獲得に乗り出すのでは、という観測が出てきた。というのも、ルオンゴ、ジゲール、コルズィグ、テオドアといったGはトレードされないという見方が強くなったからで、そうなると残るはビロン。ただ、アバランチは自前のゴーリーの誰かがブレイクしてくれる方が本当はいいに違いないのだが。でもって、一時しのぎでノロネン欲しい、というチームもあるらしい。が、セイバーズGMは3月まではGを動かさないつもりだとか。

 クリスマスは目一杯試合をしたアジアリーグ。しかし、クレインズは正月2日目から練習開始だそうである。もちろん、他のチームも同じだろう。ホッケー選手に正月はない。


大晦日から新年へ 06/1/1

 日本時間では大晦日、バッファローでは30日のアトランタ戦、セイバーズは4対1で快勝。正直、アトランタはこわいと思っていたので、意外な結果だった。
 開幕直後にゴーリーが次々とケガ、まともなGもいないし、Dはだめだしで、メタメタな状態だったアトランタは、12月に入ってガーネットという新人Gがブレイクしてしまい、もともとフォワードは強力なので連勝街道まっしぐら。じりじりと順位も上げてきていた。
 おまけにアトランタとセイバーズにはいろいろといわく因縁があって、オフにセイバーズをクビになった乱闘係ボールトンがいるし、GMのワデルはミラーとコノリーを選ばなかったチームUSAのGMだし、Gがいなくて困っていたワデルがノロネンくれと必死に頼み込んだのに断られたという逸話もある。
 そんなこんなで立て直してきたアトランタは、ケガから復帰したばかりのナンバーワン・ゴーリー、レトネンをセイバーズにぶつけてきた。セイバーズのゴーリーはもちろん、ミラー。ここでワデルをぎゃふんと言わせねば男がすたる。
 この試合、明らかにレフがアトランタにえこひいきしていて、セイバーズばかりがペナを取られていた。最後にアトランタがキレてペナ取られまくり、同じくらいになったが、それまではPPゴール・リーグ首位だとかいうアトランタ相手にセイバーズは次々とPKをしなければならないという状況。それでもついにPPゴールを許さず、逆に少ないPPで2ゴールを決めた。ミラーは完封を逃したが、アトランタのハートリーHCに「PKの立役者はミラー」と言わしめたほどすばらしかったようだ。レトネンは4点を許したものの、こちらもなかなかよかったようである。やっぱりアトランタは要注意。
 同じ頃にセネターズ対アイルズの試合があったのだが、五輪代表に選ばれたディピエトロは1ピリ途中でケガのため降板。ミラーが代表になる可能性が出てきた。また、この試合ではジトニクとアルフレドソンもケガしたようである。
 ケガといえば、ブリエアは精密検査の末、デュモンと同じスポーツヘルニアであることがわかった。手術が必要で、4月までは絶望らしい。
 それにしても、PKで、コバルチャク、ホッサ、ホリックといった名前が次々と出てくると、それだけでビビッてしまうが、よくぞ押さえたと思う。セイバーズはドゥルーリー、ヴァネクがみごとなゴールを決め、アフィノゲノフとグリアがだめ押しゴール。コノリー、ロイの動きもよかったとか、テッポとルドマンの影響でキャンベルやタリンダーがどんどんよくなっているとか言われている。
 アリーナもソールドアウトでオーナーほくほく。元旦のフロリダ戦もすでにソールドアウトらしい。また、この勝利で12月の勝ち星が70年代に作られたチーム記録に並んだ。セイバーズがこんなによい状態で2005年を終えるなんて、誰が想像しただろう(まだ信じられん)。

 ということで、新年明けましておめでとうございます。
 2006年元旦 さーべる倶楽部拝。